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●連続テレビ小説 「ゲゲゲの女房」

第22週 「おかあちゃんの家出」
8月28日(土)/第132回 1本
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昭和47年10月。茂(向井理)は毎朝食事が終わるといったん食卓から戸外まで出て、また玄関から入り直して仕事部屋に向かうという奇妙な出勤スタイルをとっていた。茂に漫画を注文したある出版社が倒産し、原稿料が回収できそうもないことに雄一(大倉孝二)たちは頭を悩ませるが、布美枝(松下奈緒)にそのことは伝えられなかった。茂はその穴を埋めるために仕事をふやし、多忙を極めることになる。同日、加納郁子(桜田聖子)が村井家を訪ねてくる。自身が編集している雑誌の取材のためだった。取材後、郁子の口から出版社倒産の話を聞き、初めて真実を知らされる布美枝。 夕方、疲れている顔の茂に、ねぎらいの言葉をかける布美枝だったが、「仕事の話に口を出すな」と怒られてしまう。そこで、夫婦の間で会話が少ないことを気にした布美枝は茂に手紙を書く。布美枝は、茂にあてた手紙が仕事部屋のゴミ箱に捨てられているのを見つけ動揺する。あいかわらず多忙な茂は夕食の席で布美枝と仲たがいし、布美枝は思わず家を飛び出してしまう。思い直して家へと戻っても、やはり何も言ってくれない茂にたいして布美枝はさびしい思いを抑えることができずにいるのだった。翌日、布美枝が藍子(菊池和澄)と喜子(松本春姫)を連れて買い物から帰ってくると、茂が早とちりをして布美枝が子供たちを連れて家出をしたのではないかという騒ぎになっていた。前日に捨てた布美枝からの手紙を藍子に渡された茂は、それを読み返した後、そっと机にしまう。そんなことがあった数日後、浦木(杉浦太陽)がしばらくぶりに村井家を訪ねてくる。貧乏だったころとくらべてがらりと様変わりした家の様子をあらためてしげしげと眺めながら、茂に怪しげな商売の話をもちかけるが、茂は相手にせず浦木を追い出そうとその肩を押しやろうとする。しかしその手は空を泳ぎ、さらには倒れこんで意識を失ってしまう。過労だった。布美枝はそんな茂の看病を張り切ってする。そして久しぶりに夫婦水入らずの会話に花が咲く。過労で倒れてしまった茂だったが、ようやく布美枝とのあいだのわだかまりはなくなっていた。茂の体調もなんとか回復して仕事に復帰した夜のこと、布美枝の安来の実家から電話がかかってくる。それは弟の貴司(星野源)が海に落ちて亡くなったという、思いもかけない知らせだった。布美枝は姉の暁子(飯沼千恵子)とともに、安来へと向かう。二人が安来についたころには、貴司はすでに荼毘(だび)に付された後だった。通夜の後、床を並べ昔話にふける姉妹四人。貴司の葬儀も終わり、布美枝は源兵衛(大杉漣)、ミヤコ(古手川祐子)、邦子(桂亜沙美)たち家族との別れを惜しみながら実家をあとにする。調布に帰った布美枝を茂は優しく迎え、修平(風間杜夫)と絹代(竹下景子)も肉親を亡くした布美枝の悲しみを思い、気遣う言葉をかける。貴司が手入れしてくれたミシンを見ながら、布美枝はこの世を去った弟のことを思う。布美枝のもとに、かつてすずらん商店街で貸本屋を営んでいた田中美智子(松坂慶子)から久々に調布を訪ねるとの手紙が届く。8年ぶりに美智子と会った布美枝と茂はなつかしい思いに満たされる。かつて病気で亡くなった息子の墓を、いまの住まいのある千葉に移そうというのが美智子の来訪の目的だった。商店街の靖代(東てる美)、和枝(尾上紫)、徳子(棟里佳)も美智子との再会を喜ぶ。その夜美智子は、立て続けにいろいろなことがあった布美枝に、励ましの言葉を送る。茂は今までのような、がむしゃらな働きをやめて、これからはのんびりと暮らしていくと、布美枝に宣言する。


第23週 「妖怪はどこへ消えた?」
8月30日(月)〜9月04日(土)/第133回〜第138回 6本
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昭和56年4月。布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の長女・藍子(青谷優衣)は大学に進学し、次女の喜子(荒井萌)は中学三年生になった。喜子は父親譲りのマイペースで、毎朝学校に遅刻続きだった。茂が漫画界の第一線に躍り出てからすでに十五年ほどが過ぎ、そのあいだ茂はずっと仕事漬けの日々を送っていたが、このところ漫画の注文が急に減り、光男(永岡佑)たちはプロダクションの先行きを心配していた。水木プロダクションの仕事は激減していたが、茂はまだどこかでそれを一時的なものととらえようとしていた。ある日、テレビ局のクルーが仕事場にやってきて茂に取材のマイクを向けるがが、視聴者受けを第一に考えるインタビュアーの質問に茂は当惑。布美枝は久しぶりに戌井(梶原善)の妻・早苗(馬渕英俚可)と会い、戌井が文庫サイズの漫画の出版から手を引いて、いまは軽印刷の仕事に絞っていることを聞く。喜子は修学旅行のしおりづくりに張り切っていた。表紙の絵について茂に相談しようとするが、なんとなく茂の様子がおかしい。布美枝は茂がこれまでになく気落ちしている様子なのが心配だった。あれほど夢中になっていた南方の仮面や装飾品に向ける目にも光がなく、それらを「ガラクタ」とまで呼ぶ始末。かつて茂を魅了していたものが、いまの茂にとっては価値のないものになってしまったのかのようだった。次女の喜子は修学旅行のしおりに妖怪の絵を描き入れようとして茂に質問をしようとするが、妖怪なんていうものはいないときっぱり言われてしまう。藍子は布美枝に、喜子がショックを受けていたと告げるが、布美枝は茂のたくましさを信じていると語り藍子もそれに納得する。絹代(竹下景子)と修平(風間杜夫)は布美枝に対し、茂に漫画の注文が来なくなったことで、気をもみすぎることのないようにと気遣いをみせる。喜子は修学旅行のしおりに妖怪の絵を描いたことでクラスメートたちから白い目で見られるようになってしまい、妖怪ブームが過ぎ去って虚無感を抱えている茂と同じ気持ちをわかちあう。その夜、戌井が茂を尋ねてきて、また漫画文庫を出版するので、茂の貸本時代の漫画を全部復刻させたいと申し出る。そして、『ホンモノ』は消えないと茂を励ます。漫画家になる夢をあきらめて郷里の山梨に帰っていった河合はるこ(南明奈)が久しぶりに村井家を訪ねてきた。はるこは小学校の教師を目指して努力を重ね、この春ようやく本採用が決まったのだという。はるこの学校では子供同士のもめごとがあったり、受験のプレッシャーに苦しむ児童がいたり、いくつもの問題が存在していた。はるこは茂に山梨に来てもらって、のびのびした子供時代の話を学校でしてもらえないかという。いつの間にか読者に受ける漫画を描くようになっていたと反省した茂は山梨行きを決意する。そして山梨の児童とともに遠足に行った河原で茂はとある妖怪に出会う。茂が谷川沿いを歩き、上流にさしかかると、どこかから奇妙な歌声が聞こえてくる。声のする方向に茂は目を向け、そこに妖怪・小豆洗いの姿を発見。茂は妖怪辞典の編纂に取りかかることを決意する。アシスタントたちも目を輝かせてやる気を見せるのだった。修学旅行から帰った喜子は同じ部屋の女子たちと妖怪「目々連」に遭遇した話を家族にする。布美枝は最近落ち込んでいた茂と喜子に、妖怪が力を貸してくれたのだと藍子とほほ笑みあう。そして茂は貧乏時代のことも赤裸々に描く自伝を書くことを布美枝に切り出す。布美枝もそれを快諾するのだった。


第24週 「人生は活動写真のように」
9月06日(月)〜9月11日(土)/第139回〜第144回 6本
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昭和59年4月。茂(向井理)の父・修平(風間杜夫)が高齢ゆえにこのごろめっきり元気がなくなってきたことが、布美枝(松下奈緒)の心配の種だった。出版社の編集者のなかには子供のころに茂の漫画を愛読していた人間も出始め、そうした編集者の茂にたいする理解もあって、茂の仕事もふたたび軌道に乗り始めていた。ある日、茂の漫画をモチーフにした演劇を上演したいという若い劇団員たちが村井家を訪れる。絹代(竹下景子)が交番に保護されているという知らせが村井家に入り、布美枝はあわてて引き取りに行く。街中でマナーのなっていない若者の集団にたいし絹代がつえを振り回して注意をして、相手に軽いケガを負わせてしまったというのだ。その騒ぎをきっかけに、修平と絹代は昔のことを蒸し返して口ゲンカを始めてしまう始末。それから数日が過ぎたころ、修平に一通の手紙が届く。そんなある日、浦木(杉浦太陽)が村井家を訪ね、とんでもない情報を持ってくる。浦木は修平が若い女性を連れて銀座を歩いているのを見たという。修平に浮気話など考えられないと思う布美枝だったが、女性と一緒だったのは浦木の見間違いではどうやらないらしい。ぜったいに絹代の耳には入れないようにと浦木に念を押す茂たちだったが、たまたま絹代がその話を聞きつけてしまう。その晩は村井家三世代が一緒に夕食をとる日だった。終始ご機嫌な修平に対し、仏頂面の絹代。場の雰囲気を変えようと布美枝が喜子の進路話をすると、藍子(青谷優衣)が教員試験を受けることに話が及ぶ。アシスタントの相沢(中林大樹)の結婚相手が学校の事務員であることを知り、教員の赴任地がどこになるかわからないという話を聞いた茂は、藍子の進路について布美枝が隠していたのではないかと勘ぐり、お互いにぎくしゃくしてしまう。絹代と修平にはぎくしゃくした雰囲気が続き、布美枝と茂のあいだにも藍子の進路をめぐっての行き違いが生じてしまっていた。ある日、喫茶店で倒れてしまった修平が、たまたまその場に居合わせたアシスタントによって家まで抱えて連れてこられる。驚く布美枝たちだったが、以前水木プロを尋ねてきた劇団員の志穂(入山法子)がなぜか修平のかばんを持ってくる。銀座で目撃された修平の同伴者が彼女だったのだが、これにはわけがあった。実は彼女の祖父が、昔、修平が開いていた映画館の弁士だったのだ。藍子は教員採用の一次試験を受けに出かけていく。娘をいつまでも手元に置いておきたい茂は藍子が教員になることには相変わらず反対だった。修平はこのところ体調を崩して横になって過ごすことが多くなり、調子のいい日にはかつて手がけていたシナリオを書く日々を送っていた。茂は布美枝に若かりし頃の修平と絹代の話をして聞かせる。布美枝はいつも修平に小言を言っている絹代が、実は一番修平のことを思っていたのではないかと茂に話す。修平は寝付きがちな毎日を送り、目をさましては布美枝に自分の若き日のことなどを語って聞かせる。かつて松井須磨子の一座にいた叔父が亡くなった日に茂がこの世に生まれたことも。布美枝は修平が書いているシナリオが完成したときには、それを読ませてほしいと言う。しかしそれはかなわず、修平は眠るように静かに息を引き取る。絹代は修平の死出の旅立ちに、彼の好きだった香水を振り掛けてあげる。初七日の法要の後、絹代は茂に修平の形見の万年筆を渡す。それは修平の叔父から受け継がれた万年筆だった。


第25週 「独立宣言」
9月13日(月)/第145回 1本
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昭和59年の秋。修平(風間杜夫)がこの世を去ってからひと月ほどがたったある日、布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)の長女・藍子(青谷優衣)のもとに東京都の教員採用試験の合格の通知が届く。娘に水木プロの仕事を手伝ってほしいと思っていた茂は不満をあらわにする。娘を手放したくないというのが茂の本音で、教員になったらどこに赴任することになるかわからないのが茂には我慢できなかった。茂と藍子の間で板ばさみになり、さらには次女の喜子(荒井萌)からも家の雰囲気が悪くなると言われ、布美枝は困惑してしまう。茂の気持ちもわかってやって欲しいと藍子に諭すが、逆に藍子は「水木しげるの娘」ではなく、「村井藍子として、自分のことは自分で決める」と布美枝に宣言する。藍子のきっぱりとした言葉に、布美枝の心は揺れていた。強烈な個性の持ち主である絹代(竹下景子)と何事もなく同居している布美枝に対し、雄一(大倉孝二)の妻・佐知子(愛華みれ)は「よくやってくれている」と感謝を伝える。藍子は教員採用を辞退させることまで考えていた茂への反発をつのらせて、友人の智美(水崎綾女)に愚痴をこぼす。そこに偶然居合わせた浦木(杉浦太陽)は、茂はいまだにガキ大将なんだと藍子に話す。浦木は修平の仏前に線香をあげるため、藍子とともに村井家へ向かう途中、しゃがみこんでいる老夫婦に出くわす。なんとそれは源兵衛(大杉漣)とミヤコ(古手川祐子)だった。藍子が教員採用試験に受かった話を聞いて源兵衛も喜ぶが、娘を家に置いておきたいという茂の思いも理解する。源兵衛は藍子を手放さずにすむための一計を案じ、藍子に見合いをさせるよう茂に促す。茂もその気になり、義姉の佐知子に手配を依頼する。藍子に黙って見合いを進めるのは、よしたほうがいいと心配する布美枝だが、茂は聞く耳持たない。しかし結局は藍子に知られてしまう。源兵衛の計画も失敗に終わり、どうしても教師になると言い張る藍子と、それに反対する茂との対立は深まるばかりだった。夫・修平に先立たれた絹代とミヤコはしみじみと語り合い、それぞれの思いを理解する。源兵衛とミヤコ、布美枝と藍子、喜子はそろって深大寺を訪れる。そこでミヤコは父親の気持ちを安来節にたとえて藍子に話して聞かせ、源兵衛や茂の行為は藍子のためを思ってしたことだと話す。藍子と喜子は源兵衛・ミヤコ夫婦と茂・布美枝夫婦はとても似ているから仲良くやっていけるのだと微笑みあう。 昭和60年4月、藍子は念願かなって都内の小学校に赴任することになった。しかも赴任先は家から通える学校であった。教師の仕事をがんばっていた藍子だったが、しだいに元気のない様子を見せはじめ、梅雨に入ったころにはかなり追い詰められたような言葉を口にする。目立たない子供のいいところをクラス中に紹介しようとしたことが、えこひいきをしているととられてしまったのが原因だった。藍子は深く落ち込んでいた。受け持ちのクラスはガタガタ。父兄たちからも批判される始末。藍子はある日、布美枝に弱音を吐く。喜子は茂に藍子を励ましてくれるように依頼する。藍子は『頑張った藍子を見ていて感心していた。だから早急に答えを出さずによく考えるように』と話していた布美枝の言葉を思い起こしていた。そのとき茂が子供部屋にやってきて、自分の仕事場にも張ってあるゲーテの格言を藍子に手渡す。藍子は元気を取り戻し、明るく出勤するようになった。喜子は短大を卒業した後、水木プロの仕事を手伝う気になっていた。そして昭和60年の10月、鬼太郎の3度目のアニメの放映がスタートした。水木プロには各所からお祝いの電話が、ひっきりなしに舞い込んでいた。そんな電話に混じって安来から源兵衛が倒れたとの連絡が入ってきた。



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