Polygon

[ BDR-0398 ] 詳細    |このページを閉じる|





●100分de名著 「孫子」 講師: 湯浅邦弘(大阪大学大学院教授)

「風林火山」「呉越同舟」など、一度は聞いたことのある故事成語。これらの原典となっているのが古代中国の兵法書『孫子』です。『孫子』は紀元前500年代に呉の国に仕えて活躍した兵法家・孫武によって著されました。当時の中国は、周王朝の基盤がゆらぎ、その隙をついて多くの国が争った時代でした。各国は富国強兵のため、様々な政策をとります。それに応える形で登場したのが、兵法家・孫武が記した『孫子』でした。『孫子』は単なる戦争論ではありません。深い洞察に基づいた人間論です。そのため時代を越えて様々な人たちの間で読みつがれてきました。武田信玄や徳川家康、さらにはナポレオンなど歴史上の偉人も読んでいたといいます。現代でも、ビジネスやスポーツなどの現場でリーダーの必読書として読まれることが多く、高い人気を維持しています。番組では、『孫子』に書かれている様々な名言を通して、組織を動かす心構えや、上司や部下とのつきあい方、失敗を避ける心構えなどを紹介。新年度が始まろうとしている今、仕事や家庭との向き合い方を考えるヒントを探ります。

第1回 「戦わずして勝つ!」
『孫子』は、戦争では、国や軍隊を消耗させずに勝つのが上策であり、勝利を目指すあまり、多くの犠牲を強いるのは下策だと述べた。つまり、兵法書でありながら、戦わずして勝つことを求めているのだ。しかしなぜ孫子は不戦を説いたのだろうか? 第1回では、『孫子』著者・孫武の人物像を紹介すると共に、犠牲を最小限にとどめながら、最大限の効果を生む方策を学ぶ。

第2回 「心をつかむリーダーとは?」
当時の将軍は、国という大きな組織の中では中間管理職のような存在だった。そのため『孫子』には、上司(王)や部下(兵士)に対する人心掌握術が細かく記されている。『孫子』は実現が出来ないような道徳論は説かなかった。そのため『孫子』に書かれたリーダー論は、非常に具体的で実用性が高い。第2回では、将軍に向けて書かれた言葉をひもときながら、中間管理職の心得を読み解く。

第3回 「勝つための知略」
正面から馬鹿正直に戦っていては、勝利はおぼつかない。そのため『孫子』は、奇策を取ることの大切さを語っている。ただしその奇策とは、決してその場の思いつきで行われるものではなく、用意周到に計算された上でのものだ。この時に重要になるのが、優れた情報をどのようにして入手するか、そして得られた情報をどう管理するかということだ。第3回では、優れた情報操作の方法を語る。

第4回 「勢いを作り出せ!」
孫子は、個人のスタンドプレーを重視しなかった。そして勝つために最も大事なのは、集団が作り出す勢いだとした。勢いを生み出すためには、部下のやる気を上手に引き出さなくてはならない。そのため孫子は冷徹な計算に基づきながら、部下の操縦法について様々な案を示している。第4回では、孫子の優れた組織論をひもといていく。
(text from NHK site)

NHK教育 25min×4 2014-03-05・12・19・26 Air check by Sony Giga Pocket Digital 3.5 Stereo





●100分de名著 「万葉集」 講師: 佐佐木幸綱(歌人・早稲田大学名誉教授)

現存する中では日本最古の和歌集「万葉集」。2014年度最初の「100 分de名著」では、日本人の心の原点を探るために、この万葉集を取りあげます。万葉集の中で最も多いのが57577の短歌です。中には5と7を長く繰り返す長歌もありますが、全てが57調です。和歌は宴などで声に出して披露されるものでした。そのため声の出しやすさから、自然に57調が定まったと考えられています。万葉集は、様々な時代に詠まれた歌を、後になって集めて編集したものです。そのため時代によって、歌の作風が大きく変わります。そこで今回は、万葉集の歌を、時代ごとに4期に分類して解説することにしました。歌の変化を明らかにすることで、古代の日本が、どのように移り変わっていったかを知ることが出来るからです。番組では、額田王、柿本人麻呂、大友家持など、万葉集の代表的な歌人にスポットをあてながら、古代の人々の“心の歴史”を読み解いていきます。

第1回 「言霊の宿る歌」
最も古い、万葉集第1期に作られた歌の詠み手は天皇や皇族たちだ。野で女に語りかけ雄略天皇、朝鮮半島に向かう兵を鼓舞した額田王の歌などが有名だ。実はこうした歌が作られた背景には、言霊(ことだま)の存在がある。言霊とは、言葉に宿られた不思議な力のこと。古代の日本の人々は、言葉に対して特別な感情を抱いていたのだ。第1回では、万葉集の全体像をおさえると共に、古代の人々が歌にこめた思いを明らかにする。

第2回 「プロフェッショナルの登場」
第2期では、第1期で詠み手となっていた皇族に代わって、柿本人麻呂などの宮廷歌人が活躍し始める。宮廷歌人とは、儀式などで歌を詠んだいわばプロの詠み手のことだ。彼らは天皇を神として賛美する歌を数多く残した。しかしなぜこの時代に、天皇が神としてたたえられたのだろうか?その背景には、国家の中央集権化という大きな時代の変化があった。第2回では、宮廷歌人たちの歌を通して、古代日本の歴史のうねりを描く。

第3回 「個性の開花」
第3期では、個性的な宮廷歌人が続々と登場する。この時代は、個人としての意識が強くなった時代だった。そのため、人間の内面や他人への共感に重きをおく作品が多くなった。代表的な歌人としては、田子の浦の富士を歌にした山部赤人、亡き妻への思いを読んだ大伴旅人、庶民の厳しい暮らしを描写した山上憶良などが有名だ。第3回では、万葉集第3期の作品から、人間の心や社会の現実を鋭く見つめた歌を味わう。

第4回 「独りを見つめる」
第4期では、民衆が作った歌が急増する。その1つが東国の人々による方言を交えて詠まれた「東歌」だ。また九州防衛の任務を担った防人に徴用され、家族と別れを嘆いた「防人歌」も有名だ。こうした万葉集を、中心になってまとめたのは、大伴家持だった。繊細な感覚を持っていた家持は、憂いのこもった歌を数多く残している。第4回では、家持の歌に込めた心情を推理しながら、世の不条理と闘いながら懸命に生きる人々を描く。
(text from NHK site)

NHK教育 25min×4 2014-04-02・09・16・23 Air check by Sony Giga Pocket Digital 3.5 Stereo



>ディスク設定: DRモード、本編区間のみ書き出し








ページ先頭へ