玄関 / ライブラリ / CD-RRW / GP-531 /

 

 

●プロジェクトX アンコール 「国産コンピューター ゼロからの大逆転」 〜日本技術界 伝説のドラマ〜


昭和49年、一台のコンピューターが世界中を驚愕させた。富士通が開発した
大型コンピューター「M190(アメリカでの型式「470V/6」)」。世界最速の
演算速度を実現し、巨大企業・IBMの性能を凌駕し、NASAやベル研究所など、
世界最高の頭脳集団へ輸出された、初の国産コンピューターである。
開発が始まったのは昭和20年代、リーダーは当時弱小の電話機製造メーカー・
富士通の技術者・池田敏雄。後にミスターコンピューターと呼ばれる男である。
プロジェクトルームはトンカツ屋に、駅のホーム。会社には行かず、
さまざまな場所で若手と議論を闘わせた。「開発は感動から始まる」、
「挑戦者に無理という言葉はない」。立ちはだかったのは世界シェア7割を占める
巨人・IBM。資金力や技術力の差は「象と闘う蚊のようなものだ」と笑われた。
池田たちが何度、コンピューターを開発しても、更に性能の高いIBMの
コンピューターが登場し、市場を席巻していった。昭和39年、IBMは
新世代コンピューター「360」を開発。これまで使用目的に合わせ一台一台
製造するのが常識だったのに対し、ソフトさえ入れ替えれば、一台でさまざまな
機能を果たすことができる革命的なコンピューターの登場だった。
世界最大手の電機メーカーであるアメリカのGEや、テレビや液晶を開発した
RCAすら、コンピューター部門から撤退していた。しかし池田はあきらめなかった。
当時不可能といわれた大規模集積回路「LSI」の搭載に挑んだ。4ミリ四方に
数千本もの配線。チップの温度は瞬く間に200℃を超え、焼き切れた。
LSI同士をつなぐ配線は複雑に絡み合い、まるで「もりそば」。
設計は困難を極めた。3年後いよいよIBMを凌駕する演算速度を持った
コンピューターが完成する目前、信じられない悲劇が襲った。ゼロから出発し、
世界最高の「頭脳」を作り上げた日本の技術者たちの、伝説のドラマを描く。
(2002年4月9日放送の再構成)

(text from NHK site)

NHK総合 45min 2004-03-02 Air ckeck by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo (MPEG-1)









 

ページ先頭へ