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●新日曜美術館 「いわさきちひろ 戦場の少女を見つめて」


55年の生涯の中で、ひたすら子どもの絵を描き続けた画家・いわさきちひろ(1918〜1974)。
やさしく、温かな作品とは裏腹に、ちひろの人生は波乱に満ちていた。その代表作が
「戦火の中の子どもたち」('73)である。常々「可愛い子しか描けない」と語っていたちひろが、
ベトナムの戦場で深く心を傷つけられ、表情の奥に暗い陰を感じさせる子どもの姿を
描いた作品だ。ちひろは太平洋戦争で空襲の中を逃げ回った。愛のない結婚をし、
拒み続けたことで夫の自殺を招いてしまった。人間の死の責任を告発し、償うこと、
それがちひろが作品を通じて追い求めたテーマだった。戦争を知らない若い人たちに
戦争の悲惨さを伝えた「わたしがちいさかったときに」('67)。戦時下、健気に生きる
ベトナムの子どもたちを描いた「母さんはおるす」('71)。そうした絵画の集大成が
「戦火の中の子どもたち」だった。がんに侵され、入退院を繰り返していたちひろが、
1年かけて描き上げたこの名作には、世界の子どもを愛する作者の強い母性が感じられる。
「原爆の図」を描いた師・丸木俊子の影響。我が子の誕生。病を得て目指した「無欲の絵」…
この絵の背後には、画家としてだけでなく妻や母としての実人生や、闘病のドラマがある。
世界各地でテロや戦争が多発している今、「戦火の中の子どもたち」が生まれる
までのちひろの心の軌跡をたどる。
(text from NHK site)

NHK教育 45min 2004-03-07 Air ckeck by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo (MPEG-1)









 

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