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●ミッドナイトステージ館 昭和演劇大全集|松竹新喜劇公演 「船場の子守唄」


「船場の子守唄」(大阪中座で収録・1987年)
作: 舘直志  演出: 稲垣治
出演: 藤山寛美、酒井光子、四条栄美、小島慶四郎、高田次郎 ほか

8月の「昭和演劇大全集」は、宝塚歌劇団と松竹新喜劇という、いずれも関西発で全国的な人気を得た2つの団体を取り上げます。出演者もファン層も対照的な劇団ではありますが、どちらもある種の濃さを持っている点では、上方的といえるかもしれません。稀代の喜劇役者、藤山寛美さん。藤山さんといえば数々の阿呆役、それに「桂春団治」が有名ですが、この「船場の子守唄」で見られる頑固爺ぶりも、一見の価値があると言えるでしょう。舞台は船場の薬問屋。寛美さん扮するご隠居さんが、孫娘の様子を見ようと隠居先から出てきます。しかし皆は、娘の話を必死に避けようとします。実は娘は、問屋の本家筋にあたる業者への礼儀を欠いた売り方をしたことで辞めさせられた男と一緒に、どこかへ駆け落ちしてしまっていたのです。そんな中、娘の行方がわかったとの一報が…。ひとくちに「笑いと涙」と言われますが、松竹新喜劇のお芝居にはいつも、お説教というか、何がしかのメッセージが語られます。世間への果たすべき義理や親への孝行といった、ともすると時代遅れとも取られるもので、それが現在の松竹新喜劇が全盛期ほどの人気を得られなくなった一つの要因とも言われます。現在、それらがどのくらい有効であるか考えていただければ…などという固い話は抜きにしても、娘の直美さんに受け継がれた天衣無縫のアドリブ(容姿も生き写しですが)、特に2幕での小島慶四郎さんとのやり取りは理屈抜きに楽しめるものです。「上方にわか」の直系といわれる、その芸を堪能してください。 解説: 渡辺保 きき手: 高泉淳子

(original text from NHK site)

ノイズなし
BS2 122min 2007-08-17 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo









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