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●新日曜美術館 「サルバドール・ダリ 愛妻との半世紀」

20世紀美術最大の問題児、サルバドール・ダリ(1904〜1989)。作品の中で時計はぐにゃりと曲がり、電話とエビが合体し、謎の怪物たちが闊歩(かっぽ)する。夢や無意識をそのまま目の前に出現させたような作品は、「シュール」の代名詞であり、美術史上に輝き続けている。その一方で、ダリは、数々の奇行で知られるスキャンダルメーカーだった。過剰な自己演出に阻まれ、これまでダリの実態が知られることはなかった。しかし、近年、知人の証言や手記、フィルムなどの研究が進み、ダリの実像が徐々に明らかとなりつつある。そこからは、幼いころから強迫観念に囚われた繊細な一人の画家の姿が浮き彫りになった。自伝「我が秘められた生涯」、「天才の日記」。自慢げに語られるのは、奇行癖、異常な食欲、死への願望など、世紀の奇人の人生。しかし、友人や近親者の証言、16歳当時の日記を詳細にみていくと、そこには、女性・父や兄を恐れ、極度に内向的なダリの姿が浮かび上がった。また、ダリを実際に診断した精神分析医によれば、「人間の夢の世界を具現化した」といわれるダリの絵が、個人的な人生のドラマの暗喩(あんゆ)であることがわかった。さらに、妻を描いた肖像の変遷からは、その時々のダリの心が読み取れる。最愛の妻・ガラの心がダリから離れた時、ダリは精神の混乱を避けるため、ガラを現実の女ではなく、聖母としてまつりあげて描いた。ダリの絵は「白昼夢の産物」などではなく、繊細な心のドキュメントだったのだ。番組では、彼とつきあった画商や精神科医・地元の友人たちの証言、彼の周辺人物や血縁者の手記、膨大なフィルムなどから、これまで語られることのなかった「天才」ダリの実像に迫る。
(text from NHK site)

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NHK教育 45min 2006-02-26 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo





●新日曜美術館 「絵は人柄である」 〜山ア種二と日本画の巨匠たち〜

山種美術館の40周年記念展には、速水御舟の「炎舞」(重要文化財)、竹内栖鳳の「班猫」(重要文化財)など、近代日本画の力作・傑作がずらりと並ぶ。1800点のコレクションの基礎を築いたのは、初代館長の山ア種二。山種証券(現SMBCフレンド証券)の創業者で「相場の神様」とうたわれた実業家だ。深川の米問屋に住み込みで修業した後、独立して床の間付きの家を構えたとき、古画の掛け軸を買う。しかし、それが贋物だったと分かり、以後現代作家の描いた新画、つまり出所がはっきりしている作品の収集に向かう。 「絵の値打ちは作者である画家の人柄に負うところ大だ。私はつとめて画家にお目にかかり、おつきあいを頂きながらその作品を買っていった」というとおり、綺羅星のごとき画家たちとの親交を重ね、パトロンになった。とくに奥村土牛の才能を早くから見出し、勇気付けたエピソードは有名。また、終戦直後は画家たちに食料の提供を惜しまず、横山大観の窮状を救ったこともある。その大観にあるとき「金儲けも結構だが、このへんで一つ世の中のためになることもやっておいたらどうですか」といわれたのがきっかけで、昭和41年美術館を開設することになる。山種美術館の歴史は、近代日本画の同時代史であり、画家とパトロンの生々しい交渉の証言史でもある。名品を鑑賞しながら、作品の誕生秘話を紐解き、パトロンと画家の交流を辿っていく。
(text from NHK site)

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NHK教育 45min 2007-05-06 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo





●新日曜美術館 -この人が語る 私の愛する画家(5)- 「ドナルド・キーン 私と渡辺崋山」

各界の方に大好きな画家を思う存分語ってもらうシリーズ。今回は、85歳を迎えた日本文学研究の世界的権威、ドナルド・キーンさんが、 江戸末期、日本の肖像画を大きく変えた渡辺崋山を語る。「歯を見せて笑う珍しい武士」「手を縛られた獄中の自分の姿」など、キーンさんは、崋山の絵を初めて見た時、そのあまりのリアリズムに度肝を抜かれた。キーンさんは言う。「崋山の生気みなぎる肖像画は、写実的であると同時に、人 物の個性の再現なのです」人物の個性を画面に封じ込める・・・崋山の絵に大きな影響を与えたのは、西洋の近代思想だった。蘭学を学び、崋山はオランダから輸入された、わずかな書物を紐解いては、書かれている絵を何度も模写し、陰影法など西洋画の技法を独学で身につけていった。それは、戦後のアメリカやイギリスで、限られた日本語の文献を元に日本文学の研究を切りひらいたキーンさんの姿とも重なる。異文化の魅力に惹かれ、新しい一歩を踏み出す。同じ道を歩んだ者だからこそ、160年の時を超えてキーンさんは崋山と結びついた。85歳になった今も、“無限に知りたい”と話すドナルド・キーンさんが、渡辺崋山への熱い想いを語る。
(text from NHK site)

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NHK教育 45min 2007-09-02 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo








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