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●新日曜美術館 「ゴッホ・天才の挑戦」

37歳で自ら命を断った伝説の画家フィンセント・ファン・ゴッホ(1853−1890)。今春、世界二大ゴッホコレクション(オランダ:ゴッホ美術館、クレラー=ミュラー美術館)から出品される大回顧展がNHK主催で開かれる。燃え上がるような色彩と激しい筆使いによる情熱的な画風は、耳を切る等の激情的なエピソードから、狂気のなせる業と従来解釈されがちであった。しかし、近年研究が進むにつれ、新たな画家像が浮かび上がってきた。現在、ゴッホ美術館の「書簡プロジェクト」は、手紙に書かれている技法がどの作品について言及したものかの特定を行い、技法自体の研究が進められている。また、シカゴ美術研究所では、絵の具やカンバスの科学的分析が行われている。これによって、ゴッホは冷静に論理的な意図をもって創作活動を行っていたことが明らかになってきた。ゴッホが目指したのは、それまでの自然を再現しようとする絵画とは異なり、色彩によって人間の感情を表す新しい絵画世界。印象派の点描理論や浮世絵の色面構成などを研究しながら、独自の色彩論を築き上げていく理知的な画家の姿が見えてきた。例えば美術史上の傑作「夜のカフェテラス」では、黒を一切使わずに青と緑と紫を使い分けることで、「夏の夜の心地よさ」を表現しようとした。また、色彩を鮮やかに発色させるにはどのような下塗りがよいのか、バリウムや亜鉛などさまざまな材料を用いて試行錯誤を繰り返していたという実態も明らかになってきた。番組では、最新の書簡研究や科学分析の成果を手がかりに、技法の再現も織り交ぜながら、色彩の科学者ゴッホの知られざる側面をあぶりだす。
(text from NHK site)

<受信障害により映像全体に、ごく軽いノイズあり>
NHK教育 45min 2005-04-10 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo





●新日曜美術館 -この人が語る 私の愛する画家(4)- 「姜尚中 私とデューラー」

1979年、姜尚中さんは、政治思想史を志して西ドイツに留学した。しかし実は、この留学は国外脱出のようなものだった。当時の姜さんは、日本での展望もなく、自分は一体何者で、どう生きていったらいいのか、立つべき拠り所を失っていたという。そんな若き姜さんの思い出の中に、決定的な役割を果たす一枚の絵がある。ギリシャ人の友人に連れられて、ミュンヘンのアルテ・ピナコテークに行ったときのこと。ある展示室に足を踏みいれた途端、「ほの暗いなかに、そこだけ訴えるような、見えない電磁波みたいなものを感じた」。それがデューラーの『1500年の自画像』だった。 粛々として、慎ましやかな顔。懐疑のない、清澄なまなざし。『1500年の自画像』は、ひとつの信念に到達した人間の心境を、問わず語りに伝えてくるようだった。「デューラーは自分を見出した。その目には世界が見えている。だから、僕の魂も彼によって見透かされている。デューラーの自画像を通して、今の自分の自画像を問われているようだった」。 思えば、『1500年の自画像』を描いたときデューラーは28歳、それに出会ったときの姜さんもほぼ同い年だった。自分の正体が何であるか、自分は何を天職として生きていくのか。姜さんは、デューラーの自画像と出会ったことで、自らの生き方を見出していく。デューラーが生きた時代、ヨーロッパは内戦状態といっていい混沌の中にあった。不安と不信が満ち溢れる世界で、自分を見失わなかったデューラーのように、どんなに暗い時代でも、最後まで希望と信仰を失わない健全な人間でいることは可能なのではないか。先の見えない状況の中で、人間はどのように自己を律し、他に働きかけることが出来るのか。姜さんの今日の生き方の源泉こそ、この500年前に描かれた自画像だった。 人生の指針を決定した一枚の絵を通して語られる、気鋭の政治学者の、半自叙伝。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK教育 45min 2007-04-29 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo





●新日曜美術館 「沖縄の土に魂を刻む」 〜陶芸家・國吉清尚〜

太古の土器がたたえる生命力や大自然の荒々しさを封じ込めたような独特の器。1999年、「世紀末の卵シリーズ」と銘打った個展を最後にして、沖縄に生きた一人の陶芸家が55歳の生涯を終えた。その人の名は國吉清尚(くによしせいしょう)。國吉は若くして沖縄陶芸界を担うことを期待されながら背を向け、独自の道を切り拓いていった。濱田庄司や秦秀雄といった陶芸界の巨匠や目利きに認められた作風を捨て、「焼き締め」という、釉薬を使わず、土を炎の力だけで焼き締める古い技法に向った。沖縄古来の土や窯を調べ上げ、普通なら1200度で焼成するところを國吉は1300度にまで上げた。炎が土を焼きつける荒々しい表情を極限まで引き出そうとしてのことだった。それは炎が勝つか、器が勝つかという壮絶な闘いに他ならなかった。激しい生きざまそのものを刻み込むような苛烈な作陶を続けた知られざる魂の陶芸家・國吉清尚の姿を紹介する。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK教育 45min 2007-07-01 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo








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