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●新日曜美術館 -この人が語る 私の愛する画家(2)- 「芦田淳 私とピカソ」

服飾デザイナーの芦田淳は、一貫してエレガントな洋服を追求してきた。その芦田が若いころから、魂を揺さぶられ続けてきたというのが、パブロ・ピカソの絵だ。「彼の絵は、まさに西欧世界が生み出した天才の産物として、僕はいつも圧倒される」。洋服のデザイナーは、西洋が生み出した美学を徹底的に身に着けていなければならない。そんな信念を持つ芦田は、若いころから衣食住あらゆる場面で西洋式のライフスタイルを貫いてきた。そして、この美学をわが物とするにつれ、ピカソの偉大さが分かってきたという。 「どんなにピカソが絵の中で暴れまわっても、決して崩れないがっちりとしたものが、その絵を背後から支えている。子供が描いたようだとか、めちゃくちゃに筆を振り回しただけのように一見みえながら、絵として見る人を引き込まざるを得ない力を持っているのは、ピカソが誰よりも西洋の美学を体現した人だからだ」さまざまに画風を変え、一枚の絵が出来上がった後もためらうことなく、描き直していくピカソの姿勢に、芦田はいつも勇気付けられるという。半世紀にわたってピカソを愛してきたデザイナーが、その思いを吐露する。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK教育 45min 2007-04-15 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo





●新日曜美術館 -この人が語る 私の愛する画家(6)- 「山田太一 私と浜口陽三」

「ふぞろいの林檎たち」や「日本の面影」。数々の名作ドラマで知られる脚本家・作家 山田太一さん。山田さんが愛してやまないのが銅版画家・浜口陽三(1909〜2000)である。ある展覧会で周りの作品がすべて色あせて見えたほどの衝撃を受けて以来、浜口は山田さんにとって特別な存在であり続けてきた。戦前21歳でパリに渡り、戦後もパリとサンフランシスコを制作の舞台にしてきた浜口陽三はエンサイクロペディア・ブリタニカに「カラー・メゾティント(銅版画の技法)の開拓者」として紹介されるほど世界的な評価を得ている画家である。しかし浜口の描く世界はさくらんぼや西瓜やレモン、貝殻や蝶など小さくて、ごくありふれたものだけだ。漆黒の闇に浮かぶ赤いさくらんぼや黄色いレモンを浜口は繰り返し描く。山田さんは言う。「浜口の世界は恐ろしいほど自己限定的だ。さまざまな可能性を追求するのが芸術家の業なのに浜口は他の可能性を断念し、銅版の黒い闇の追求に賭ける。それは晩年の小津安二郎の世界に通じる」と。山田太一さんが自らの作劇法も交えつつ、日常のありふれたものを非日常に変身させる浜口の静物画の真髄を語る。
(text from NHK site)

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NHK教育 45min 2007-09-09 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo





●新日曜美術館 「日々、いのち新たに」 〜日本画家・堀文子 89歳の鮮烈〜

日本画家・堀文子さん、89歳。70年にわたり、自然の中の命の姿を描き続けてきた。 堀さんは「花の画家」と呼ばれる。透明感あふれる色彩と丹念な筆致で描かれた作品は、自ら花を植え育て、咲いてから散りゆくまでを見守ることで生み出される。一瞬もとどまることなく移ろいゆく命の姿をとらえようと、細部まで観察するそのまなざしは、科学者のように静謐だ。堀さんはこれまで、住まいを変え、旅を重ねながら新しい作風を切り開いてきた。夫を亡くした後の海外放浪。70歳を超えてからのイタリア移住。82歳のときには、幻の花ブルーポピーを訪ねて、ヒマラヤの5000メートルの高地を踏破した。しかし6年前、重い病に倒れ、自由に旅をすることが難しくなる。そんなとき出会ったのが、顕微鏡の中の世界だ。レンズの下の一滴の水を泳ぎ回るミジンコに、堀さんは、シンプルだけれど完璧な生命装置を発見する。原始の生物は、その姿で、何億年も命をつないできたのだ。以来、堀さんは、蜘蛛の巣の造形にも神の芸術を見出し、どうにかそれを絵にしようと、新たな技法にも取り組んだ。病の後、堀さんの命を見つめるまなざしは、自分自身へと向けられ、いっそう研ぎ澄まされている。今は、物事の終わり、死に臨むということに、興味は向かっている。「私、5ミリでもいいから、昇りながら死にたいです。描いたことのないものをふるえるように描きたいと思います」と語る堀文子さん。その日々は、新たな発見と驚きに満ちて、みずみずしい。
(text from NHK site)

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NHK教育 45min 2007-09-16 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo







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