玄関 / ライブラリ / DVD-RRW / DR-372 /

 

 

●食彩浪漫 「両親に捧げる 極上オムライス」

出演者: 天童よしみ(歌手)/窪田好直(東京・洋食店総料理長)

演歌歌手・天童よしみさんの大好物は「卵料理」。とりわけだし巻き、オムライスといった庶民的な料理が「日々のエネルギー源」だという。鳴かず飛ばずの下積み生活をひたすら耐えた天童さんを支えたのは、母の手料理と父の励まし。今も、多忙極める生活の中、家での料理はすっかり母任せという天童さんが「たまには私の手料理を食べさせてあげたい!」となじみの洋食店料理長・窪田好直さんに弟子入り。両親に捧げるとっておきのオムライス作りに挑戦する。天童さん、まず母直伝の野菜入りだし巻き卵「ふくさ焼き」を披露。天才少女歌手としてデビューしたもののヒット曲に恵まれず大阪に帰った20歳のころ料理教室に通ったエピソードを語る。花嫁修業のつもりだったが、歌への夢をあきらめきれない天童さんを、両親は「好きな道を大切に」と見守ってくれたという。番組で登場するオムライスは、天童さんが「仕事で東京にいる時には、毎日でも食べたい」という大好物。炊き上げたピラフは一晩置いて味をなじませ、えびや帆立てを入れたオムレツはとろり半熟というこだわりの味だ。窪田さんが「家庭でもおいしくつくれるレシピ」にアレンジして教える。

◎ステージ上のオーラと、「普通」の素顔
昨年暮れの紅白ではトリで「川の流れのように」を熱唱、人気・実力ともにトップスターの風格十分の天童よしみさん。さぞかし立派な外車でご登場かと思いきや、何の変哲もない国産ワゴン車から降り立ち、「今日はお世話になりますー!」。会ってビックリ、とても小柄な天童さん、聞けば身長149センチ。「高級外車はシートに体が沈んで、起きあがれませんやん(笑)」ということで、普段はどこへ行くにもワゴン車なのだとか。収録中も気取らず飾らず「カメラの前で料理なんて、緊張しすぎてニンジン持って歌い出しそうですよ」「エプロンにスパンコールやフリルつけようかと一瞬思ったんですけど、たかが卵焼き作るのにそんな衣装もねえ」「ときどき、あれ?私のウエストどこだったっけ、と思うんです、あまりにも胴がまっすぐで」等々、スタッフも思わず吹き出すギャグを連発。いっぽうオムライスを習う段になると、総料理長・窪田さんの説明に「はい、分かりました」と真摯に耳を傾け、「もう一回やらせて下さい!」と自ら志願。「ほんとに真面目でひたむきな人なんだなー」と感心させられました。普段はとっても気さくな天童さんも、ひとたびドレスを身につけステージに向かうや空気は一変。声をかけるのがはばかられるほどのオーラが漂います。ステージで見せる圧倒的な歌唱力と、売れっ子になっても自分を見失わない「普通感覚」と。その落差が人をひきつけ、今日の成功を導いたのかもしれないと思いました。

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番組の案内役〜上田早苗アナウンサーからのメッセージ

●おいしいっ!
この番組を担当するようになって、友人たちから「ねえ、本当はおいしくないときもあるんでしょ?」(ウーン、イジワルう)と、よく聞かれます。料理、食事というのは本当に面白いもので、たとえ手際が悪かろうと、調味料を入れる順番がセオリーと違っていようと、番組で試食したお料理は「おいしい!」のです。なぜなのかなあと考えてみるに、この番組では当然レシピも大切なのですが、その料理に対するゲストの思い出が、これまた大事なのですね。その思い出話は、魔法の調味料。おかあさまの話。子供のころの話。修業中の話。そういったものを、人間は味覚でも感じられるんですね。(かなりヘンな言い方ですが。)
先だっての放送で、天童よしみさんがゲストのとき。野菜がたっぷり入った卵焼きを作ってくださいました。おかあさまがよく作られる天童家の味。ただ、天童さんはお料理をほとんどなさらないのです。カメラが回る本番でのこと。(この番組では、リハーサルは当然ありません。)小さく刻んだ野菜がたっぷり入った卵液を、天童さんが、卵焼き器に全部。本当に全部。一気に流し込まれたのです。その瞬間、スタッフ一同、息を呑みました。「どうなるのだろう」と誰もが思ったのです。が、天童さんは動じず。「あらあ、入れすぎたかしら」とおっしゃりつつも、卵液を絶妙に揺らし、卵焼きの形にしていかれたのです。あんなに火にあたっていると硬くなりそうなものなのに、これがなぜだかそうはならない。お母様の卵焼きを食べて育った天童さんだからこそ、その柔らかさをきちんと形にできたのですね。天童さんを支えたご両親のお話と卵焼きがそろうと、その味は本当に温かく、おいしいものになりました。
それで、話はここからが本題(笑)。次回の堀江謙一さんのお料理。きっと「食彩浪漫」始まって以来のレシピです。でもこれが、堀江さんの冒険談をうかがった後だと「おいしいっ」のですね。みなさんにも、イメージを膨らませて味を想像していただければと思います。で、当然それだけでは終わりません。フレンチの荘司シェフ考案のディップが登場します。堀江さんのお料理が、びっくりの変身。このディップは絶対に自分のものにしようと決意して、ロケを終えました。日持ちもする優れものですよ。 (2006.07.16)
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK総合 20min 2006-06-18 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声





●食彩浪漫 「自然のうまみが一番のごちそう」

出演者: 伊武雅刀(俳優)/小宮正嗣(東京・野菜料理専門店店主)

個性派俳優の伊武雅刀さんは、味なら“素材のうまみ”にこだわっている。開眼したのは、千葉県での農家で作業を手伝うようになってから。手間暇かけて作った米や野菜に“うまみ”の味を知った。以来“うまみ”を引き出す料理法の研究が楽しみという伊武さんが、オリジナル料理を披露しながら「役柄」という素材の良さを引き出すのが自分の演技だと語る。ドラマや映画のロケには自分でにぎった「おにぎり」を持参することが多いという伊武さん。作業を手伝う農家で収穫して三分づきした米を炊いて、上田アナウンサーを迎える。つけ合わせの漬け物もこだわりの自家製だ。“うまみ”に目覚めて以来、「演技も料理も、素材の持ち味をどう引き出すかが一番大切」と考えるようになったそう。最近の自信作、「海老のチリソース」をアレンジした「えびと筍のえびみそ炒め」を披露する。えびみその“うまみ”が味のポイント。“うまみ”が溶け込んだ汁までご飯にかけて残さず楽しむ。「味をささえるのは“素材のうまみ”だ」が持論のシェフ・小宮正嗣さんも登場。野菜料理のプロとして、夏野菜を様々に引き立てる「ねぎみそ」を伝授する。

◎スネークマン料理ショー
みなさん、「伊武雅刀」から何を連想しますか?「桑原茂一や小林克也と結成したスネークマンショーのメンバー」という人は40代後半から50代のシラケ世代、「『宇宙戦艦ヤマト』のデスラー総統の声役」という人は30代から40代のアニメファン、「変幻自在のキャラクターがおもしろい人気俳優」という認識が最も一般的でしょうか。なかには『子供たちを責めないで』という変なヒット曲を歌っていた(叫んでいた?)変な人を連想する方もいるかも。そうなんです。「伊武雅刀」は七色仮面(古い!)のように多彩な顔をもつ謎の怪人なのです。スネークマンショーで育った世代に属する私(担当ディレクター 男/48歳)は、期待を込めて番組の台本にスネークマンショー的要素をシコシコ書き込みました。たとえば「メニュー紹介をタキシード姿で“夜のジェットストリーム”(伊武さんが語りを担当するFM東京の名物番組)風にやってほしいなぁ」とか。しかし、「料理って自然体でやるもんだからさ、今回は、“芸”じゃなくて“素”でやろうよ」と伊武さんはすべて却下。トホホホホ…。そして、撮影当日。頭に紫のバンダナを巻き、紺の作務衣を着込んだ伊武さんが、「ちょっとそこまで煙草を買いに…」と自宅の台所から散歩に出た、そのまんまの雰囲気で登場しました。「家から電車を乗り継いで来ました」とさらりとおっしゃる伊武さんにスタッフは仰天!最初の出し物は“おにぎり”。スタッフが準備した海苔とシャケを横目でニヤリと見た伊武さん、「ごめんね、今日はシンプルに塩だけのおにぎりでいこう!」とのたまう。“素”でやると決めたら、とことん“素”にこだわる。「これってやっぱりスネークマンショー的?」と感じるのは私だけでしょうか。結局、伊武さんは最後まで“素”という役を演じ切りました。ほんとうに、すごい人!!
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK総合 20min 2006-07-02 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声






●食彩浪漫 「野菜料理で一緒にあそぼ!」

出演者: 佐藤弘道(体操指導者)/音羽和紀(フランス料理店・オーナーシェフ)

「僕の仕事は子どもと向き合うこと」という“体操のおにいさん”佐藤弘道さん。特に子どもたちに知ってほしいのは「身体を動かす楽しさ」と「きちんと食べること」だ。主催する子ども体操教室のキャンプでは「自分のことは自分で」が基本。カレーやバーベキューなどの食事も自分たちで作る。「楽しいと思うことに子どもは熱心に取り組む」が持論の佐藤さん、番組では子ども向け料理教室も開いている音羽和紀シェフを訪ね、親子で一緒に作れる料理を教わる。佐藤さんは「子どもたちに楽しいことをたくさん経験してほしい」と思っている。 楽しいと思ったことの中から「生涯続けたいこと」が見つかる、と考えるからだ。一方の 音羽和紀さんは、子どもたちが 添加物の多い食品の味に慣れることを心配する。素材本来の味を経験させることが大人の務めだと考え、20年前から店や学校で「親子で楽しむ料理教室」を開いている。音羽さんは佐藤さんに、野菜嫌いな子にも素材の味を知って好きになってほしいという願いを込めた、鶏肉とキャベツじゃがいも煮込みなど野菜料理を伝授。自分で作ったものを味わう食の喜びを伝えようと語り合う。

「おかあさんといっしょ」の 10代目体操のおにいさんとしての姿が記憶に新しい佐藤弘道さん。番組を卒業して早2年。現在はタレントとして、体操指導者として幅広く活躍されています。体操を通して子どもたちと向き合っている佐藤さんは最近、からだを作るのに欠かせない「食」についても関心をお持ちで、今回はシェフとしてお店を営みながら子どもたちのための料理教室を開いている音羽和紀さんを訪ねました。まずは、佐藤さんの手料理から。佐藤さんが料理を覚えたのは高校生の頃。実家がやきとり屋を営んでいるそうで、ご自身いわく鍵っ子でお母様が作り置きしていく夕食では足りず、弟さんと一緒に料理を作ってお腹を満たしていたのだそうです。いったい佐藤さんの包丁裁きはどんなものなのかドキドキしていたのですがいざ、たまねぎを切ってみるとその慣れた手つきにスタッフ全員目が点になるほど・・・。さすが 2人の男の子のお父さん。家庭で頻繁に子どもたちと料理を作っているのだそうで、自己流とはいえなかなかの腕前でした。お父さんが作る料理ってどこか新鮮でお母さんの作るものとはまた違った味わいがありますよね。佐藤さんが作ってくれたナポリタンも生卵が一個ドーンと乗っていてボリューム満点!子どもたちへの愛情がたっぷり詰まった懐かしい味わいがしました。続いて音羽シェフが親子で簡単に作れる野菜料理を佐藤さんに伝授。試食シーンの撮影では素材を生かした音羽シェフの料理に佐藤さん、思わず「うまい!」と一言。「もう仕事を忘れます!」と撮影を気にせず、ひたすら食べることに夢中に。後ろで見ていた事務所の方々や私たちスタッフも佐藤さんのあまりに素直すぎるリアクションに笑いをこらえることができませんでした。こんなにおいしいものを自分だけ食べるのはもったいないと、カメラが回っている中で、カメラマンの口に「アーン!」とおすそ分けまでしてくれたり・・・。サービス精神にあふれる佐藤さんのお人柄にふれることができました。「子どもたちに楽しいことをいっぱい経験してもらいたい」という佐藤さんは、実際の子育てでも、とにかく何でも子どもたちに経験させてあげるのだそうです。きっと、自宅でもこの日の経験をお子さんたちに伝えながら一緒に料理を作るのでしょうね。やさしい「おにいさん」であり「お父さん」である佐藤さんの姿が目に浮かぶ収録でした。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK総合 20min 2006-10-24 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声





●食彩浪漫 「アツアツ鍋で極める頂」

出演者: 三浦雄一郎(プロスキーヤー・冒険家)/藤嶋弘徳(料理研究家・遠征隊料理長)

3年前、当時世界最高年齢の70歳でエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さん。年齢を感じさせぬ強靭な肉体は日ごろの食生活の賜物だ。次なる挑戦は2年後の75歳、再びエベレストに登頂すること。夢に向かい目下体作りに励む三浦さんを訪ね、若さを保つ食卓と冒険への尽きぬ思いを伺う。70歳でのエベレスト登頂を思いついたのは65歳だった。当時体重が85キロ。その三浦さんを奮い立たせたのは、90歳を過ぎてなおアルプスを滑走する父・敬三さんの姿だった。好きな肉を食べ放題していた食生活を見直しトレーニングを積んだ。日常でも冒険にも欠かせないのが、バランスよく栄養がとれる「キムチ鍋」。貝柱や昆布トバなど干物でとっただしをベースに、好みの具でバリエーションを楽しむ。エベレスト標高5000メートルのベースキャンプでも飽きることなく食べ続けた。8500メートルのアタック直前にもフリーズドライした野菜と豚を、氷から沸かしたお湯に入れ豚キムチ鍋に。マイナス40℃の世界で体を芯から温め、心の緊張までも溶かしてくれたという。命懸けで登るからこそ命を育む食には手を抜かない、食事の充実度で有名な三浦隊の信条だ。三浦隊の名物の一つに「ヒマラヤンケーキ」と呼ばれる行動食がある。ナッツ類やそば粉などをたっぷり混ぜこんだケーキは少量で高カロリー、ポケットに入れて何時何処でも栄養が取れる。考え出したのは、三浦隊の料理長、藤嶋弘徳さん。現在、既に2年後の挑戦に向けて新メニューを思案中、標高5000メートルのベースキャンプで刀削麺をつくりたいと計画している。これも三浦さんを応援したいからこそ。食も体力も万全な準備が必要とされる冒険の厳しさ、魅力を山男2人に語っていただく。

◎美味しいだけではない鍋の力!
取材で初めて三浦さんにお会いした日、まず驚いたのが足につけた“おもり”でした。朝起きたら片足2キロのおもりをつけるのが日課、さらに外に出かけるときは特注の一足重さ2キロの靴を履くといいます。(片足4キロ・両足8キロ!)テレビの収録の仕事があろうが、講演会があろうがいつも“足にはおもり”を実行。2008年には75歳でエベレスト登頂に挑戦する三浦さん、まさに日々の生活がトレーニングなのだそうです。マイペースに一歩一歩できることを積み重ねていけば、おのずと8848メートルに到達できるのだと語ってくださいました。現在74歳の三浦さんですが、これほどトレーニングウエアをかっこよく着こなす70代はいないとも思いましたし、まさに何もかもがアンチエイジング。ロケの日、若いスタッフは全員日ごろの不摂生を反省することとなりました・・・。ロケでは、三浦さんの登山隊の定番メニュー「エベレスト・キムチ鍋」をご披露頂きました。その昼休み、皆でキムチ鍋を囲んでいると、三浦さんの次男でプロスキーヤーの三浦豪太さんが「美味しい匂いがしたので来ちゃいました!」と合流。 一つの鍋を十数人でつつきながらワイワイと楽しいひと時でした。鍋って不思議ですね。たちまち人が集まって輪ができて楽しい場が生まれました。厳しい山だからこそ美味しいものを食べる、その理由がわかった気がしました。最後に三浦さんの登山隊はとにかく食べ物が豪華なことで有名です。料理長の藤嶋さんは標高5000メートルを超えるベースキャンプでも、茶碗蒸し、かにクリームコロッケ、ケーキと何でも作るそう。何だか私達の平地での食生活より充実しているのでは・・・・と、またまたスタッフちょっと反省。2008年の挑戦のときにはパスタマシーンも現地に持ち込んで手打ちパスタも作る予定だそうです。2008年、再びエベレストの頂に立つ三浦さんを拝見するときには、キムチ鍋のことも必ず思い出すと思います。登頂の成功!遠い日本から応援させて頂きます。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK総合 20min 2006-11-19 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声





●食彩浪漫 「和食に中国の調べをのせて」

出演者: チェン・ミン(二胡奏者)/小美野晴愛(日本料理店主人)

二胡奏者のチェン・ミンさんは、狂言とのセッションを行うなど二胡の新たな可能性を切り開いている。食においても和食と出会ったことでバリエーションが広がり、豊かになったと話す。番組ではチェン・ミンさんが自宅キッチンで得意な和食を披露。さらに馴染みの料理人・小美野さんに、和食の真髄ともいえる煮物を学び、和食と出会ったことで深まった料理の世界の広がりについて語る。「食はおろそかにしない」がモットーのチェン・ミンさん。来日してから日本料理も多くのレパートリーとなった。はじめて作った和食という「かぼちゃのそぼろ煮」を作る。来日して通っていた 大学の食堂で食べて、自らのレパートリーに取り入れた和食だという。来日して、狂言などとのセッションも行ってきたことで、二胡の新たな音色に気づかされたというチェンミンさん。料理においても、和食や洋食、さらには中国料理の枠組みを越えた料理に触れたことで、食生活が豊かになったという。新たな魅力に出会えた日本でのくらし。今、二胡の演奏を通して、日本と中国の架け橋になることがチェン ・ ミンさんの夢だ。

来日して16年になる二胡奏者のチェン・ミンさんは日本料理が大好き。 料理も煮物など和食が中心です。今回は、来日してはじめて自分で作った和食 「かぼちゃのそぼろがけ」を披露していただきました。日本の大学に留学し、 日本文化を学んだチェン・ミンさんが学食でいちばんのお気に入りだったメニュー。 そのやさしい味わいに感動し、家で何度も作ってみたのだそうです。中国には 「みりん」で味付けする文化がないそうで、日本で新しい調味料や料理をどんどん 吸収していきました。やがてプロの二胡奏者として日本で活動するようになった頃に、 小美野晴愛さんの料理に出会い、ますます和食の魅力にハマッていきました。 小美野さんの和こころあふれる料理をいただきながら、和食と出会ったことで 深まった表現の世界をお話いただく中で印象的だったのは、チェン・ミンさんに 二胡を教えてくれたお父様の言葉。「求之弦中、得之弦外」これは「二胡を追求するには、音楽の世界だけをみているだけではなく、弦の外から学びとることが大事。 それこそが人を豊かにする」という意味だそうです。最近、狂言とのセッションをはじめ、新たなことに挑戦しているチェン・ミンさん。日本に来て、和食を作ってみたり、 二胡以外のさまざまなものに触れたことがチェン・ミンさんの音楽の世界を 広げていったのだと深く感じました。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK総合 20min 2006-11-26 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声





●食彩浪漫 「もてなしの心で輝く食卓」

出演者: 石井幹子(照明デザイナー)/小飼一至(ホテルシェフソムリエ)

日本の照明デザインの第一人者として活躍を続ける石井幹子さん。海外での仕事も多い石井さんにとって、食卓は大切な社交の場。外国客を自宅に招待したり、仕事場で即席の慰労会や送別会を開いたり、そのつど手料理でもてなしてきた。 20代半ばから世界を飛び回り、各国で「手がかからず見栄えのする料理」のアイディアを取り入れてきた石井さん。今回は、しばしば立食パーティーを催すという東京・西麻布のショールームで、ホットプレートや簡易キッチンでできるもてなし料理を披露。古くからのつきあいで日本ソムリエ協会会長の小飼一至さんが、石井さんの料理に合うワインと、そのワインに合う簡単オードブルで華を添える。日本には「照明デザイン」という概念そのものがなかった 60年代、洋書の写真集で北欧の照明器具に目を奪われた石井さんは、本場で学びたい一心で、単身渡欧。フィンランドと西ドイツで勉強を続けた。いずれも現地の食事にすぐなじみ、日本食が恋しくなることはなかったという石井さん。当時覚えて以来、大勢が集まる席で重宝してきたドイツ料理「ザワークラウトとソーセージの白ワイン蒸し」とスイスのチーズ料理「ラクレット」を作りながら、大胆な行動力と情熱で道を切り開いたヨーロッパ修行時代を語る。「このままヨーロッパで生きていこうかな」と考えていたある日、日本から来た友人とギリシアを旅行し、見事な鯛がレストランの店頭に並んでいるのを見つけた。早速刺身にしてもらい、友人持参のわさびと醤油で食べた。そのおいしさに、雷に打たれたように「私はやっぱり日本人だ、日本に帰って照明デザインを広めよう」と決意したという石井さん。この話にちなんで、小飼さんが、わさび醤油を隠し味に使った鯛のカルパッチョなど、「和」のテイストの前菜を提案。セレクトしたワインとともに楽しみながら、食べ物のもつ力、「食卓」がつなぐ縁について、語り合う。

◎「たいの刺身」が、日本の夜景を変えた?!
石井さんのショールームで行われた今回の収録。用意して下さった花模様に金の縁取りがされた洋食器は、なんと石井さんのお母様の嫁入り道具だったという 70年も前のもの。戦時下をへても1枚も欠けることなく80ピースすべてが揃っており、「大事に使って娘(照明デザイナーとしてパリで活躍中のあかり明理さん)に引き継ぎたい」と微笑んでいらっしゃいました。銀行家で欧州暮らしが長かったという祖父の影響で、石井家の朝食は「トーストにミルクティー、サラダにスクランブルエッグ」といった洋食が定番だったとか。そのせいか 1965年に照明デザインを勉強しようと渡欧したときも、食事にはまったく抵抗がなかったといいます。フィンランドではじゃがいも料理に酢漬けの魚、ドイツではビールにソーセージ、「日本食が恋しくなることはなかった」という石井さん。ところが日本から来た友人とギリシアを旅行中、店頭に並んだ立派な「たい」を見つけ、刺身にして友人持参のわさび醤油で食べた瞬間、「どうしてこんなにおいしいものがあることを忘れていたのだろう、私はやはり日本人だ、日本に帰って照明デザインを広めていこう!」と帰国を決意した、といいます。「鯛の刺身にわさび醤油」。この日本の味がなかったら、石井さんはヨーロッパで仕事を続け、後に石井さんのライトアップによって「日本の夜景が変わる」こともなかったかもしれません。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK総合 20min 2006-11-26 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声










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