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●こころの時代 〜宗教・人生〜 「一処不住」 村上光照


昭和12年 高松生まれ。京都大学大学院で湯川秀樹博士の指導を受け原子物理学を研究。
沢木興道老師により得度を受ける。寺を持たず托鉢と日本各地とヨーロッパでの
坐禅指導により日々を過ごしている。(スーパー文字より)

朝3時の起床から夜9時の就寝。作務という労働以外のほとんどが、
1日7回・5〜6時間の坐禅に充てられます。1日にどの食事も修行の大切な一環です。
大豆を入れた玄米の主食と、水洗いした自家栽培の大根の葉に
胡麻をふりかけた副食が毎日の主な食事です。(ナレーションより)


私たちの心は、人の心ですけれど、人相応に、低い卑しい心に共鳴する心も、
高い尊い気高い本当に清らかなものに感動する共鳴箱も持ってるんです、心の中に。
そして普通は、自分のしたいこと・・あれしたい・・あれ辛い・・あれ楽しい・・自分、自分、
自分が決め込んで、その自分て何だろうって聞くことないんですね。
しかし、よくよく気がついてみると、自分なんて仮に何かのご縁で、いろんな癖がついてるんです。
本当は、その自分じゃなくて、「あれしたい、これしたい」なんていうことをしてしまった後、
空しいくなるでしょう? そやなくて、
「本当は何をやらなきゃいけないんだろう? 人と動物と、どこが違うんだろう?
本当は、この命よりももっと大切なものがあって、命なんか捨てても、
そのもっと命より大切なものを実現するために生きてんじゃないだろうか?」
そういう心が、起こるようにできてるんです。
だから、命を賭けても惜しくない。孔子様がねえ、
「朝に道を聞かば、夕べに死すともかなり」と言って
本当に命より尊い、もう感動に満たされたら、
本当にもうその道に出合ったということで、そのために命をいくらでも捨てれるんだと。
人の力というのは、本当に儚い儚い、やってみれば分かります。
疲れるだけで、自分がやるぞ、自分が精神的に立派で、なんて
磨いても磨いても自分の周りは多少照らすでしょう。
蛍の光とお月さんの光に例えるんです。
自力というのは、自分の尻尾の周りだけしか照らせない。これが自力です。
お他力というのはもう、天上界を照らすと一緒に地上のあらゆるものを平等に照らす。
それをいただいていく作法を、大乗とか、お他力といいます。
現にその通りになっていくんです。
宗教的事実というのは、一回、我を離れるというか、自分の先入観に囚われないで見ると
もうすでに煌々と照っている世界なんです。はっきりとそういう印が表れます。
(番組冒頭、庵の縁側での講話より)


NHK教育 60min 1999-12-11 再放送分
Copy from video8 tape (VD-064, SP, PCM Mono) by Sony Giga Video Recorder v4 Mono

> GP-084にビデオCD版あり




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NHK「こころの時代」非公式ホームページ
2001年03月25日 02時10分56秒開設
web master:鬱狸さん
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Cinema/4323/index.html(2001-12-13現在)


ここはNHK教育テレビ「こころの時代 −宗教・人生−」を勝手に応援するホームページです。
「こころの時代」は昭和57(1982)年4月に「宗教の時間」に代わる番組として始まって以来、
およそ20年にわたって続いてきた長寿番組です。
はじめは日曜日の朝8時という理想的な時間帯に本放送が行われていましたが地味な内容ゆえか、
だんだん隅に追いやられ、現在は日曜日の朝5時という、ほとんど見ることを拒絶された時間帯に放送されています。
再放送もあることはありますが日曜日の午後2時(それも変則的)となっており、必ずしも良い時間帯とは言えません。
その背景には視聴率優先主義のみならずテキスト売り上げ至上主義といったNHK教育テレビ独自の病理があるものと考えられます。
是非とも見やすい時間帯に変更して欲しいという願いを持ってこのホームページを開設しました。

昭和57年の第一回放送に出演した金光寿郎チーフディレクター(当時)は番組の趣旨を次のように解説しています。

現代という時代を考えてみますと、原子兵器が生産されるほど科学が進んだ時代になったわけでございますが、
かえって、そういう時代になりましてから、原子兵器を使う人間の心が以前にも増して重大になってきております。
こういう時代にあたって、我々はどういうふうに人生を生きていけばいいのか、これからの人類は、
どういう方向へ行けばいいのか、そういったことを考えるために、人類の知恵としての宗教、それから現代の人の人生の方向、
と言ったものを考えようということで、「こころの時代」という番組名にしたわけであります。(以下略)

どうでしょう、20年前にいわれたことですが、現在でも時代の進んでいる方向性は少しも変わっていないことに
お気づきになることでしょう。それどころか、科学技術はますます進歩し、いまや人間のクローンが作られるかも知れないと言う
時代になる一方で、青少年の犯罪はますます凶悪化し、地球的レベルでは戦争は絶えず、環境破壊はますます進んでいます。

「こころの時代」とは「こころが問われる時代」と言い換えることができると思います。
経済的に貧しい時代においてはまず何をおいても目の前の物質的な貧しさを解決しなければなりませんから、
科学技術とか経済開発に目が行きがちです。しかし、物質的に豊かな時代になってくると、
まさしく人間がどのようなこころを持って生きていったらよいかという問題が前面に押し出されてくるわけです。
そういう意味で、「こころの時代」はまさに現代において最も重要なテーマに取り組んでいる番組であるといえましょう。

このホームページにはまず、掲示板を最初に付けました。視聴者からの熱いメッセージを送ることでこの番組を応援し、
NHKに対してこころの問題の重要性をより一層認識してもらうようにしていきたいと思っています。

2001年3月25日   鬱狸







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