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[2016 和歌山 M氏エディション]


●わくわく授業−わたしの教え方− 「ポストには“はてな”がいっぱい」 〜有田和正先生の生活科(小2)〜

元筑波大学附属小学校教諭で、「授業開発研究所」を主宰する有田和正先生(68)は、現役を退いた今も全国の学校から招かれて、「自ら調べる意欲をもった子、真に生きる力のある子」を育てる特別授業を行っている。有田先生の授業の特徴は、身近なものを題材に、それを徹底的に見つめなおし、そこから子どもたちに、たくさんの「はてな」を見つけさせることだ。今回のテーマは、郵便ポスト。授業を受けるのは、愛知県碧南市立新川小学校の2年生たちだ。授業の始まり、自己紹介の挨拶ですっかり子どもたちの心を掴んだ先生は、一枚の紙でポストを作ってみようと呼びかける。「投函口はどうなってる?」「手紙の取り出し口はどこにある?」「ポストはなぜ赤い?」など、先生はポストを作りながらたくみな話術で子どもを引きつけ、たくさんの「はてな」を引き出していく。ポストに関するたくさんの「はてな」が生まれたら、授業はそこで終わり。ここからは子どもたちと担任の先生に、次々にでてきた「はてな」をどうやって解決していくか考えてもらうのだ。こうして「はてな」を見つけて、知的好奇心を育んだ子どもたちは、実際に町に飛び出してポストを観察し郵便局をたずねて、次第に郵便の仕組みについても目を開いていく。子どもの好奇心をくすぐり、「はてな」を楽しむ子どもを育てる有田先生の授業、その「教え方の秘密」をたっぷり紹介します。
(text from NHK site)

NHK教育 25min 2004-03-11 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Mono (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「一枚の絵から江戸時代がみえた」 〜有田和正先生の社会科(小6)〜

有田和正先生の特別授業の第二回目、今回は小学校6年生と一緒に江戸時代の歴史について調べます。先生が訪ねたのは千葉県市川市立菅野小学校。授業の始め、先生は1枚の大名行列の絵を黒板に貼ります。「この大名はどこの大名か?」「この行列の季節はいつか?」「どの道を通ったのか?」「どこに泊まったのか?」子ども達は絵から出てきた様々な謎について考えます。子どもたちは有田先生の問いかけに答えようと、もちこんだ資料と首っ引き。答えが見つかってもよし、もし見つからなくても、とにかく教科書や資料集を興味を持って開くことを習慣づけようと有田先生は、巧みに子どもたちを引き込みます。中には、国語辞典や高校の教科書まで持ち込む子どももいて、大名行列の掛け声など思いがけない発見もありました。こうして子ども達は、様々な角度から江戸時代の事を学び、好奇心を高めていきます。何にでも興味を持つと勉強は楽しくなる、そんな気持ちを自然に引出す、「面白がる心を育てる」有田先生の授業を紹介します。
(text from NHK site)

NHK教育 25min 2004-03-18 Air ckeck by Sony Giga Video Recorder v4 Mono (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− シリーズ授業の達人(2) 「理科って楽しい!」 〜荻須正義先生の理科(小学校)〜

日本の理科教育の先駆者で「問題解決学習」とい学習方法を確立した荻須正義先生の理科の授業をご紹介します。経験を大切にし、現象を観察する際、子どもが自分の持っている言葉で仮説を立て、見通しを持ち、観察・実験を繰り返し、自分の考えを確かめていくことを目指した荻須先生の理科。2年生と3年生の理科の授業を実際に行っている記録映像を元にお話を伺います。
荻須正義先生: 大正5年生、元 筑波大学附属小学校教諭
(text from NHK site)

<受信障害により映像全体に軽いノイズあり>
NHK教育 25min 2005-01-13 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Mono (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「『おはよう』、『こんにちは』ってどんな意味?」 〜野口芳宏先生の国語(小6)〜

千葉大学附属小学校などで長年、教師を勤め、退職後も国語教育を研究している野口芳宏先生は、今も全国各地の学校に招かれています。今回は、千葉県船橋市立三山東小学校の6年生の授業です。授業のテーマは、「あいさつ」と「返事」。気持ちを伝え合う基本であり、国語教育の第一歩として野口先生が最も大切にしているものです。開始直後、野口先生はいきなり「「おはよう」の意味は?」と質問。普段、意味を知らずに使っていたことを子どもたちに改めて意識させます。そして「おはよう」、「こんにちは」、「こんばんは」などの言葉に省略されていること伝えていきます。子どもたちは、やさしい思いやりが織り込まれた「あいさつ」の奥深さ。そして、自分も相手も気持ちがよくなる「返事」の仕方を学びながら、心のこもった言葉の使い方を身につけていきます。
(text from NHK site)

<受信障害により映像全体に、ごく軽いノイズあり>
NHK教育 25min 2005-03-03 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Mono (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「ごんきつねの正体は?」 〜野口芳宏先生の国語(小4)〜

 千葉大学教育学部附属小学校などで長年教師をつとめた野口芳宏先生。退職後のいまも全国各地の小学校から招かれ、飛び入り授業をしている。今回は千葉県木更津市立西清小学校4年1組で「ごんぎつね」を教える。主人公「ごん」の紹介が書かれた冒頭の部分。「ごんは、ひとりぼっちの小ぎつねで、(中略)辺りの村へ出てきて、いたずらばかりしました。畑へ入っていもをほり散らしたり、菜種がらのほしてあるのへ火をつけたり、百しょう家のうら手につるしてあるとんがらしをむしり取っていったり、いろんなことをしました。」この部分を読んで「ごん」をどう思うか、先生はたずねる。本文を根拠に正しいイメージをすることが今回の授業のポイント。子どもたちは、本文に書かれた文章を忠実に読み、ごんのいたずらが村にどんな結果をもたらすか、村人の立場になって想像していく。物語の正しい読解の仕方を教える野口先生の授業を紹介する。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK教育 25min 2005-07-24 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Mono (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「いにしえの歌の心を感じよう」 〜金隆子先生の古文(中3)〜

現代人には遠い世界と思われがちな「古文」。しかし、一歩踏み込めば、遥か昔の人々と時空を越えて共感できる醍醐味があります。今回紹介するのは中学3年生の古文の授業。山形県米沢市立南原(みなみはら)中学校の金隆子(こん・たかこ)先生は、「和歌」を通して生徒たちが古典の世界に親しめるよう、さまざまな活動を用意しています。生徒たちは、まず、教科書に載っている和歌から好きな一首を選び、イメージをふくらませて、作者にあてて「絵手紙」を書きます。そして後半では、ふるさと米沢の中で好きな場所に行き、今の自分が感じることを、短歌に詠むことで、いにしえの歌人のしたことを追体験します。1000年以上前の歌人の感じたことをリアルに想像しようとする生徒。自分の感じたことを五七五七七の歌に詠んでいく生徒。いにしえの人々と心を通わせる授業を通して、イマドキの中学生の感覚が垣間見えます。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK教育 30min 2007-12-16 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声 (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「話し合いで読み解こう」 〜福田美佐子先生の国語(小6)〜

聞く力・話す力を学校全体で育てている熊本県宇城市立松橋(まつばせ)小学校。6年2組の担任、福田美佐子先生の国語の授業では、子どもたち自身がみんなで話し合いながら、文章の内容を深く読み取ります。今回の課題は、広辞苑が25年かけてできるまでを書いた説明文。長い歳月をかけてようやく完成にこぎつけた編集者の情熱を、みんなで力を合わせて考えていきます。授業では、まず文章の中から編集者の思いがわかる箇所を探していきます。そして次に、隣り合った2人が向き合って感想や意見を話し合い、自分の考えを整理します。続いて、いよいよ学級全体で意見発表。1人の意見をきっかけにみんなの発想が広がり、どんどん文章の読み取りが深まっていきます。
(text from NHK site)

ノイズなし
NHK教育 30min 2008-01-13 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声 (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「みんなで考え 合唱を創ろう!」 〜熱田庫康先生の音楽(小6)〜

さいたま市立大宮南小学校の熱田庫康(あつたくらやす)先生(50)は三年生から六年生までを教える音楽専科の先生です。今回の授業では、6年2組の子どもたちに、二部合唱『きみのかわりはいないから』を教えます。この曲は、ささいなことで喧嘩したのをきっかけに、主人公が友達の大切さに気づいていくことを歌った感情の起伏に富んだ難しい曲です。子どもたちは、これまでに練習を重ね、すでに楽譜通りに歌えるようになっています。しかし、先生の授業はここからが本番です。「ただ楽譜通りに歌えるだけでは音楽を楽しんだとはいえない」曲への理解を深めるために、先生が提示するのが“音楽の素”と名づけるカード。“音楽の素”とは、例えば「音の重なり(音を次々に重ねていく)」「くりかえし(同じ歌詞・同じ旋律を繰り返す)」「問いと答え(呼びかけのメロディに対して答えるようなメロディを当てる)」など、曲を構成している要素を、子どもたちにわかりやすい言葉で表したものです。「盛り上がる所にはこんなに沢山の“素”が使われていた!」子どもたちは曲の中にどんな“音楽の素”が使われているのかを探し、作曲家の“技”をいくつも発見します。そして次のステップ。今度は、合唱をもっとよくするために子どもたち自身が“音楽の素”を新たに加えて、大きな楽譜上に自分達だけの『きみのかわりはいないから』を創り上げていきます。「音楽は生きもの。歌う人、演奏する人によって息が吹き込まれる。音楽のもつ無限の可能性に気づき、聞くたび、歌うたびに、音楽と“新たな出会い”をしてほしい」と願う熱田先生の授業を紹介します。
(text from NHK site)

<受信障害により映像全体に、ごく軽いノイズあり>
NHK教育 30min 2008-01-20 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声 (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「小さな手と手で“ことば”をつかむ」 〜加藤小夜里先生の国語〜

今回の授業は、神奈川県立平塚ろう学校の小学部1年生の、国語の授業。耳の聞こえない5人の子どもたちを、自身もろう者の加藤小夜里先生が教えます。加藤先生と子どもたちが使っているのは、語順などが日本語と対応していない、ろう者独自の手話。最もスムーズに意思疎通ができるコミュニケーション手段だといいます。子どもたちは、手の動きや位置、顔の表情などを組み合わせて、様々な状況を瞬時に伝え合います。そんな彼らにとって、日本語は外国語のようなもの。文章を書く時には「が」や「を」などの助詞が難題となります。子ども同士のコミュニケーションを最も大切にする加藤先生。日本語の間違いがあった場合でも、すぐに正しい答えを教えず、子ども同士で間違いに気づき、手話を使って教え合うよう、導いていきます。手話の世界に生きる子どもたちが、日本語の世界に一歩ずつ踏み出す姿を見つめます。
(text from NHK site)

>Telop: 学校は間違ってもかまわない場所(00:19:18)

ノイズなし
NHK教育 30min 2008-02-10 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声 (MPEG-1)

> DR-650より





●わくわく授業−わたしの教え方− シリーズ授業の達人(1)
「あなたの言葉で伝えてごらん」 〜大村はま先生の国語(中学校)〜

子どもたちがわくわくするような授業を生み出し戦後の学校教育をリードした達人たちの授業を、記録映像を通して振り返る3回シリーズ。第1回は、大村はま先生です。大村先生は、1928年(昭和3年)に初めて教壇に立って以来、74歳で退官するまで52年間、子どもたちに国語を教え続けました。大村さんが目指したのは、子どもたちが自力で生きるために必要な、読み・書き・聞き・話す力を育てること。自分の意見を持ち、相手に伝えることができるコミュニケーション能力が、社会で生き抜く基本的な力になると考えたのです。今回は、1976年放送の番組「教える」の中で紹介された二つの授業を振り返りながら、大村さんの教え方をひもといていきます。
(text from NHK site)

<チャプター>
01-イントロダクション
02-昭和52年(1977) 東京都大田区立石川台中学校での授業風景(テロップの太田は誤記)、71歳
03-大村はま文庫 in 鳴門教育大学(徳島)
04-インタビュー|同じ教材を2度使わない理由は?
05-昭和51年(1976)の放送より|漫画「クリちゃん」を使った授業の様子
06-インタビュー|「生き生きと話す」とは?
07-雑誌広告や人形も教材に
08-昭和51年(1976)の放送より|「こども日本風土記」を使った読書指導の様子
09-インタビュー|「優劣のかなた」を具現する授業
10-昭和51年(1976)の放送より|「学習のてびき」を作る
11-インタビュー|「てびき」の使い方
12-「学習の記録」

<受信障害により映像全体に軽いノイズあり>
NHK教育 25min 2005-01-06 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声 (MPEG-1)

> DR-658より





●わくわく授業−わたしの教え方− シリーズ授業の達人(3)
「“見つめる”ことからすべては始まる」 〜斎藤喜博先生(小学校)〜

昭和56年(1981年)、70歳でこの世を去るまで子どもたちの無限の可能性を引き出すことに生涯をかけた斎藤喜博先生の授業を紹介します。「子どもを見ること」それが斎藤さんの授業のすべてでした。どうしたらその子ができるようになるのか見つけだし、的確なアドバイスをすることが斎藤さんの授業です。その授業を受けた子どもたちは全員、自分の思いを自分の言葉や体で表現できるようになったといいます。また、斎藤さんは、現役の教師への教育にも熱心に取り組んでいました。どうしたら子ども達が感動し、心を開いていく授業が実現することができるのか、教師達に伝えようとしました。今回は,昭和53年(1978)に放送された「教える」番組の中で紹介している斎藤さんの授業や研究会の様子を中心に紹介します。実際に斎藤喜博さんから教えをうけ、その授業の研究を続けてきた宮城教育大学学長の横須賀薫さんに、斎藤さんの授業の解説をして頂きます。
(text from NHK site)

<チャプター>
01-イントロダクション
02-宮城教育大学附属 教育臨床総合研究センターと斎藤先生
03-昭和53年(1978)の放送より|小学校の体育授業の様子
04-宮城教育大学学長・横須賀薫さんに伺う|「子どもが見える」「手入れ」
05-昭和52年(1977)の放送より|小学3年生の国語授業の様子
06-横須賀薫さんに伺う|「教師の表現力」
07-第4回 教授学研究の会 夏の公開研究大会の様子
08-横須賀薫さんに伺う|「子ども側に立つ」「教える行為」
09-夏の公開研究大会より|教師の仕事とは何か

<受信障害により映像全体に軽いノイズあり>
NHK教育 25min 2005-01-20 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 解説副音声 (MPEG-1)

> DR-659より





●わくわく授業−わたしの教え方− 「教えること 育てること」 〜授業の達人の言葉から〜

戦後の学校教育をリードし、子どもの創造性を引き出し、生きる力を育む教育を実践した「授業の達人たち」。今回は、大村はま先生、荻須正義先生、斎藤喜博先生の3人の先生を取り上げる。その授業記録映像やインタビューを通して、「教える」ことの技術やその姿勢について、静岡大学情報学部助教授の堀田龍也さんとともに見直していく。
(text from NHK site)

<チャプター>
01-イントロダクション
02-大村はま先生の国語教育
03-荻須正義先生の理科教育
04-斎藤喜博先生の教育
05-堀田龍也さんに伺う|指導技術
06-大村はま先生|「こども日本風土記」を使った読書指導の様子
07-大村はま先生|漫画「クリちゃん」を使った授業の様子
08-堀田龍也さんに伺う|表現力をつけるために
09-斎藤喜博先生|第4回 教授学研究の会 夏の公開研究大会の様子
10-堀田龍也さんに伺う|「鍛える意味」の理解
11-堀田龍也さんに伺う|「てびきする」「寄りそう」
12-大村はま先生|学習のてびき
13-荻須正義先生|子どもが主役の授業
14-堀田龍也さんに伺う|手引きと手放し
15-斎藤喜博先生|教師の仕事とは何か

<受信障害により映像全体に軽いノイズあり>
NHK教育 25min 2005-03-31 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Mono (MPEG-1)

> DR-660より





●NHK映像ファイル あの人に会いたい 「国語教師・大村はま」

「できてもできなくても力いっぱい学んだ人たちに恵まれる平安が必ずある」: 中学や高校の教壇に52年間立ち続けた国語の先生。手作りの独創的な教材で子どもたちの勉強への意欲を引き出した。国語学者としても活躍し、戦後の国語教育の基礎を築いた。1947年に学校制度改革で義務教育になったばかりの新制中学に赴任したとき、机も教科書もない荒れ果てた焼け野原の中学で勉強嫌いの子どもたちと体当たりで「教える」ことの原点を悟ったエピソードなどを語る。
(text from NHK site)

ノイズなし <チャプター付>
NHK教育 10min 2008-05-27(2006-07-09の再放送) Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo (MPEG-1)

> GP-1306から初DVD化
GP-460に、こころの時代「優劣のかなたに」あり

>「授業の神様」の情熱 大村はま評伝、教え子執筆  2010年9月7日15時27分 asahi.com
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「授業の神様」といわれ2005年に亡くなった国語教師・大村はまの98年の生涯をつづった『評伝 大村はま ことばを育て 人を育て』が8月に刊行された。教え子の一人で「大村はま記念国語教育の会」事務局長の苅谷夏子さんが、死後に読むことを許された日記などを基に、6年がかりで書き上げた。「生前、先生は自分の教え子が、自分が育てた言葉の力を使って自分をどう描くのか、『とても楽しみ』という顔をなさっていた。その顔を思い浮かべながら書き進めた」と話す。兄の死や姉へのコンプレックスに悩んだ少女時代、読書に打ち込んだ女子大の寮生活、そして旧制高等女学校や戦後の新制中学での計52年にわたる教師生活。新聞や雑誌を活用した手作りの教材で、魔法のように子どもの学ぶ力を引き出す授業の様子が、生き生きと描かれる。大村は、生徒たちには好かれながらも、高い理想と並はずれた熱意のあまり、行く先々の学校で同僚たちの反感を買った。「生徒にはあんなに寛容だったのに、職業意識ゆえか同業者を見る目は厳しかった。上辺を繕うような言葉が言えない人でしたし」退職後は著述や講演を通じて国語教育向上に尽くしたが、晩年、思うように話せなかった講演を悔い、老いを嘆く姿に胸をつかれる。「教員の方々に読んでほしい」と苅谷さんは言う。「大村はまのしたことは容易にはまねできない。それでも、てっぺんを目指せばここまでのことが成し遂げられる仕事なのだ、と誇りを持ってほしいんです」 小学館、3360円。(小原篤)



> 2016年9月のダビング依頼により新規DVD化した





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