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●プロジェクトX 〜挑戦者たち〜(167) 「千年の秘技・たたら製鉄 復活への炎」

今、全国の製鉄所で働く技術者たちがこぞって取り組む技術がある、「たたら製鉄」。弥生時代から1000年、日本独自で発展を遂げた製鉄法である。原料は砂鉄と木炭のみ。造り上げた鋼鉄は、鉄の純度99%と極めて高く、粘り強く強靭。長年、風雨にさらされても決して錆びない。古来より、世界最強の刃物「日本刀」はもとより、神社仏閣の釘やカスガイにも使われてきた。だが戦後、「たたら製鉄」は途絶えていた。炎燃えさかる炉の前で3日3晩、付きっきりとなる連続操業。それでも、出来る鋼の量はわずか1トン程度。大量の鉄鉱石と石炭を使い、一気に大量生産する『洋式製鉄』に比べ非効率だと駆逐されたのだった。「途絶えた『たたら製鉄』を復活せよ」。敗戦から30年余り経った昭和52年、乗り出した男たちがいた。何と、戦後「たたら」を駆逐してきた技術・洋式製鉄一筋に生きてきた製鉄マンたちだった。日立金属安来工場長・鈴本禎一は、大きな壁にぶつかっていた。日本の製鋼所で初めて、世界に売り出すカミソリ刃の生産に乗り出したが、材料となる鉄の品質が悪く、作る製品はことごとく刃こぼれ。大クレームの嵐となり、工場は大リストラに晒されたのだった。その時、刀鍛冶250人を従え、文化財である日本刀の保存に懸けてきた日本美術刀剣保存協会(日刀保)から鈴本に申し出があった。「かつて日本刀の部材となった『たたらの製法』を復活してもらえないか」。戦後、満足な刀を作る鋼が入手困難、困っていると言う。その依頼に、鈴本は思った。「たたらの技法を分析すれば、世界最強の鋼を造る技術が学べるのではないか」。間もなく、日刀保の専務理事・佐藤寒山が文化庁の協力を得て、復活の費用6億円全額出資を決断。復活プロジェクトが動き出した。復活の場は安来の近く、戦中まで「たたら」を行っていた鳥上木炭銑工場。そこには、鉄を溶かすたたら独特の炉の残骸が残っていた。そして現場リーダーには、入社以来砂鉄の研究一筋に生きてきた異色の技術者・木原明を選んだ。そこに何と、かつて実際にたたらを現場で仕切っていた技術者・安部由蔵も、70歳を越える老体に鞭打ち集った。しかし、復活は困難を極めた。かつて原料の砂鉄を掘っていた場所は戦後、国有地となって採掘は許されず、材料が手に入らない。砂鉄を溶かす炉の復元は容易だったが、火力調整の鍵・ふいごは、全く新たに造らねばならない。それでも何とか試験操業にこぎ着けると、炎は全く燃え上がらず砂鉄は溶けなかった。70過ぎの安部は倒れ込んだ。絶体絶命のプロジェクト。その時、現場リーダーの木原が、一発逆転の策を思いつく。番組は、「たたら製鉄」の謎の解明に果敢に挑み、日本古来の技術の中から最先端の技術開発をみごと成し遂げた、熱い炎の戦いのドラマを伝える。
(original text from NHK site)

ノイズなし
NHK総合 43min 2005-11-01(2005-03-29の再放送) Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Mono (MPEG-1)



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