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●爆笑問題のニッポンの教養 「世界は編集されている?」 〜編集工学研究所所長・松岡正剛〜

世にあふれる膨大な情報・・・。これらを全て「編集」して新しい知の形を生み出そうとする現代の「知の巨人」松岡正剛。元々、雑誌の編集者だった松岡は、編集によって文章や表現の意味が「がらっと」かわることを経験。会話や思考など普段、人が無意識に行っている行為も「編集」という観点で捉え直すようになる。そして「編集」をひとつの方法論にまで高め、単一的なモノの見方では見えてこなかった意味をあぶりだす「編集工学」を生み出した。最近、松岡が行ったのは、歴史の再編集だ。従来の空間的・時間的な制限の中で歴史を解釈するのではなく、一見無関係に見えるモノを編集により、つなげることで新しい見方を提示しようとしている。ダリとジミ・ヘンドリックスとの関係とは?そこからは、決して教科書に出てこない、生きた歴史を読み解く可能性が生まれるのだ。爆笑問題の漫才を、「すぐれた編集手法を使っている」と評価する松岡。編集は全ての世の中の見方を変えるのか?新しい教養論をお送りする。

松岡正剛(まつおかせいごう)|1944年生まれ。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授を経て、編集工学研究所所長。文系、理系といった従来の学問の枠組みにとらわれず、縄文から現代まで、美術から物理学まで幅広い分野を横断する。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「愛の政治学入門」 〜政治学・姜尚中〜

人々の政治離れが言われて久しい現代。まして政治学というと難解で抽象的、一般の人には縁遠いと思われている−。そんな状況に対し、政治学者・姜尚中(かんさんじゅん)は現代こそ政治学がもっとも必要な時代であると叫ぶ。姜が提唱するのは全く新しい政治学だ。その極意は、政治を、政治家や国家の営みだけに限定するのではなく、恋や友情など一人一人の身近な人間関係、つまり「自己と他者のつながり」そのものに求めるという考え方にある。従って、姜の政治学とは、政治理論やデータ分析を主とする堅い学問ではなく、誰にもかかわりのある柔らかで温かな、いわば“愛の政治学”になる。姜は、今年6月に起きた秋葉原の通り魔事件の深層を、孤独だった自分自身の過去と照らし合わせながら読み解き、そこに政治が欠けていたことを指摘する。対する爆笑問題の太田光は、自身にふりかかったインターネットの殺害予告事件についての思いを激白する。いかにして自己と他者のつながりとしての政治を回復するか、気鋭の政治学者と爆笑問題が論じあう。

姜尚中(かんさんじゅん)|東京大学大学院情報学環教授。政治学・政治思想史。現代アジア外交問題等についてメディアで積極的に発言する。著書に『ナショナリズムの克服』『在日』『愛国の作法』『デモクラシーの冒険』『悩む力』など多数。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「万物は汚れている」 〜環境化学・田辺信介〜

今から40年以上前に環境問題に注目し、その原因究明に挑んできた愛媛大学・沿岸環境科学研究センター教授、田辺信介。田辺は、地球上の化学物質を調査し、環境汚染の現状を分析する環境化学の世界的なパイオニアだ。田辺の研究を支えるの は、「生物環境試料バンク」。イルカ・クジラなど海棲動物をはじめ土壌や水など約1300種類、10万3000体に及ぶ世界中の検体を冷凍保存した施設だ。その規模、充実度は世界一といわれ、地球の環境汚染の変遷を知る格好のアーカイブスである。1990年、田辺らは世界に先駆けてある海洋汚染の実態を明らかにした。陸上で使われる化学物質PCBが海に溶け込み、海の食物連鎖の頂点イルカに、ヒトの10倍を超す高濃度で蓄積されていたのだ。さらに、これまで知られていなかった化学物資による東南アジアの環境汚染の解明にも着手。パソコンや家電製品に含まれる難燃剤が、日本では自主規制されているにもかかわらず、東南アジアで多用され、高濃度で排出されている事実を突き止めた。番組では、爆笑問題の髪の毛の分析から、彼らの化学物質汚染の実態にも肉薄。産業界・市民を巻き込み、環境改善に努めようとする田辺教授の研究哲学を明らかにする。

田辺信介(たなべしんすけ)|愛媛大学沿岸環境科学研究センター教授。1951年大分県別府市生まれ。75年愛媛大学大学院農学研究科、85年農学博士(名古屋大学)、88年テキサス農工大学研究員、96年愛媛大学農学部教授。99年より現職。趣味は研究と野球観戦。筋金入りのジャイアンツファン。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「建築のチカラ」 〜建築設計・西沢立衛〜

いま、ひときわ熱い視線を浴びている新進気鋭の日本人建築家、西沢立衛。パリ・ルーブル美術館が新たに建設する分館「ルーブル・ランス」の設計を、西沢らに依頼。そのニュースは世界をあっと言わせた。世界中の名だたる建築家をコンペで押しのけ、日本人が取り組む快挙だ。 西沢は、建物は、それが建つことによって周囲の環境まで変えてしまう力を持っている、と語る。だからこそ、建築家は、常に時代を見据えた建築を創造すべきだという。西沢の考えをよく表し、彼が注目されるきっかけとなったのが「森山邸」(2005年竣工)。賃貸住宅とオーナーの住居など大小様々な建物が、外壁のない開放的な敷地に建ち並ぶ集合住宅だ。街に向けて開放的な建物にすることで、住民と近隣との自然で自由な交流を作り出し、個を大事にしつつもゆるやかに周りとコミュニケーションする現代人のライフスタイルを反映させたものだ。家族のあり方や価値観の多様化が進む現代。これからの建築はどうあるべきか?そして、建築家の役割とは?「森山邸」をステージに、西沢立衛と爆笑問題が語り合う。

西沢立衛(にしざわりゅうえ)|1966年生まれ。建築家。横浜国立大学大学院/建築都市スクール准教授。プリンストン大学大学院客員教授。ハーバード大学大学院客員教授。1995年、建築家・妹島和世(せじまかずよ)氏と共同建築設計事務所「SANAA」設立。1997年、「西沢立衛建築設計事務所」設立。ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展 金獅子賞[金沢21世紀美術館](2004年)、ベルリン美術賞(2007年)等多数。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「おしゃべりな脳」 〜言語脳科学・酒井邦嘉〜

人間は、なぜ「言葉」を駆使できるのか? 古くから、言語学者の間では人には言語を組み立てる能力が生得的に備わっているという説が唱えられていた。言語脳科学者・酒井邦嘉は、脳内の働きを調べる実験を行うことで、人間の言語能力の神秘を解明する手がかりを得た。人が文章の組み立てを行っている時に必ず活動する部位を発見した酒井は、ここを「文法中枢」と命名。さらに、文法中枢を支えるように単語や音韻を理解する時に働く大脳の部位も特定した。言葉が、脳のどこから生まれるかを明らかにした酒井の「脳の言語地図」は、世界の研究者を驚嘆させた。酒井は、文法中枢が司る言葉を駆使することによって、人間は感情をより精密に伝え、複雑な思考まで獲得し得たと考え、言葉こそ人間を人間たらしめる最大の特長だと断言する。言葉はどのようにして生まれるのか。言葉は、人間の「思い」や「感情」を、どれだけ正確に伝えることができるのか?言葉の本質をめぐって、爆笑問題と言語脳科学者が激論する。

酒井邦嘉(さかいくによし)|東京大学大学院総合文化研究科准教授。1964年生まれ。1992年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。理学博士。同年東京大学医学部第一生理学教室助手。95年ハーバード大学医学部リサーチフェロー、96年マサチューセッツ工科大学 言語・哲学科訪問研究員、97年より現職。著書に『言語の脳科学―脳はどのようにことばを生みだすか』『心にいどむ認知脳科学−記憶と意識の統一論』等。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「あなたの知らないメロディー」 〜音文化学・藤枝守〜

いま我々が日常的に聞いている音楽は、平均律と呼ばれる音律でつくられている。音律とは、音と音の高さ(周波数)の関係を厳密に規定したもので、平均律は、1オクターブ内の音の高さを、半音によって12に等分割したものである。しかし、そもそも音楽というものを人類が創造した時の音律は、平均律ではなかった。現在のように平均律が普及したのは、19世紀以降であり、その歴史は極めて浅い。平均律に基づいて作られたピアノが大量生産・消費されたために、平均律がいつのまにか音楽演奏や作曲の基準とされたからである。 「音律は人類4000年の知恵である」と語るのが、「音を聴く」ことの意味を考察し続けてきた九州大学芸術工学院教授兼作曲家の藤枝守だ。藤枝は、音律の歴史を仔細に検証した結果、音律には様々な種類があり、それぞれが独自の響きを持っていることに気づいた。そして、平均律によって、人間は本来の音を「聴く」豊かな能力を失ってしまったのではないかと警鐘を鳴らしている。音律の彼方に見える、本当の音とは何か? 爆笑問題のニッポンの教養が音の本質にはじめて迫る。

藤枝守(ふじえだまもる)|九州大学大学院芸術工学院教授・音文化学。1982年よりカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)音楽学部博士課程に留学 。留学中にハリー・パーチやルー・ハリソンから影響を受け、あらたな音律の方向の模索を始める。古来から伝わる音律によって作曲された「植物文様」シリーズや音律をテーマにした《響きの交唱》 などの作品を発表している。著作に『響きの考古学−音律の世界史』がある。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「芸術は“カラダ”だ」 〜美術解剖学・布施英利〜

美術解剖学とは、人体をとおして“美”を発見し、造形活動に生かすという芸術家のための学問だ。布施英利は、この知見を駆使して、芸術を“体の感覚”を通してとらえることを提唱。そこから「ヒトとは何か」まで知る生きた学問として、美術解剖学の新たな意味と可能性を探り続けてきた孤高の研究者である。東京藝大で美術解剖学を学んだ後、東大医学部の養老孟司研究室で助手を務め、動物から人体まで数百体を超える解剖を行った布施。実践的な解剖学を通してつかんだのは、芸術作品で表現される人間を、内部の身体の構造から見る独特の感覚だった。この感覚を武器に、布施は、世界的名画『モナリザ』をはじめ、数々の芸術作品の価値を読み解いてきた。芸術を通して“体の感覚”に目覚めることは、ヒトをヒトたらしめているものに気づくことでもある。布施は芸術の価値と永続性をそこに求めている。これに対して、芸術の価値に疑問を抱き続ける爆笑問題の太田。芸術とは何なのか?気鋭の美術解剖学者と爆笑問題が徹底的に語り合う。

布施英利(ふせひでと)|1960年生まれ、48歳。中学校の理科教師だった父の影響で幼い頃から自然に親しみ、高校では地学部に所属。東京藝術大学美術学部・大学院にて美術解剖学を学び、東大医学部助手(解剖学)、美術評論家を経て現職。大学院時代、『脳の中の美術館』を発表後、『ハイパーアートの解剖学』『体の中の美術館』などを著し、新しい芸術の視座を提示してきた。美術解剖学を「ヒトとは何かを考える究極の学問」と位置づけ、精力的に研究・執筆活動をこなす孤高にして気鋭の美術解剖学研究者。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「ロボットの虫」 〜ロボット工学・三浦宏文〜

ロボット工学のパイオニア、三浦宏文。彼がロボットの世界に身を投じた1970年代後半は、産業ロボットの全盛期。しかし、三浦は、独自のロボット開発に没頭する。それは「人間らしい動き」をする人型ロボットだった。そして三浦は、今から26年前、世界で初めて二足歩行ロボットを発表、世界を驚かせた。さらに「けん玉ロボット」や「コマ回しロボット」などを次々と開発、人型ロボットの権威として学界をリードしてきた。しかし、やがて三浦は、人型ロボット作りに限界を感じるようになる。「しょせん人間のプログラム通りにしか動かない」。そんな折、ゴキブリが人間に見つからないように餌にありつこうとする姿を目撃。三浦は、ゴキブリの動きに、それまで手がけてきた人型ロボットにはない強い「意志」を感じ取ったという。以降、三浦は、さまざまな昆虫を規範にしたロボットを研究開発。昆虫ロボットの可能性を追求している。人間には遠く及ばない数億年にわたる進化を遂げてきた昆虫。単純だが効率を極めたそのカラダの仕組みに学ぶことは多いと語る三浦が、爆笑問題とともに、ロボットの未来について語り合う。

三浦宏文(みうらひろふみ)|1938年生まれ。工学院大学学長、機械システム工学科教授。日本ロボット工学のパイオニアとして、世界で初めて二足歩行ロボットを作るなど、様々な知能ロボットの開発を手がけた後、昆虫ロボットの研究開発を手がける。日本ロボット学会会長、日本システム工学会会長などを歴任。著書に「ロボットと人工知能」「ロボットの未来学」など。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「こころは水で作られる!?」 〜脳神経学・中田力〜

近代科学最後のフロンティアといわれるヒトの「こころ」の研究。中でも私たちの意識の正体は未だに多くの謎に包まれている。その意識を独自の理論で解き明かそうとしているのが、新潟大学・統合脳機能研究センター長の中田力だ。28歳で渡米した中田は、カリフォルニアで臨床医として腕を磨きながら、脳の機能を調べるfMRIと呼ばれる装置の開発で輝かしい業績を挙げてきた。13年前に新潟大学に招かれて以来、国内では最高性能を誇るヒト用のfMRIをはじめ、脳電図記録・解析システムなど最新の装置を次々と開発している。 その中田が提唱しているのが、人間の意識の形成に脳内の水が重要な役割を果たしているという仮説である。この理論によると、脳内部で発生する熱によって水分子が動き、その動きが神経細胞の活動を絶え間なく引き起こすために、人間の意識が作られているのだという。水分子の動きは極めてミクロな現象なので、現在の技術では直接観察することは難しい。しかし、最近の研究で、脳細胞には水分子だけを通す穴があることが明らかになってきたために、中田の理論は注目を集め始めている。「こころ」の謎を解き明かそうとする独創的な研究者の理論に爆笑問題が迫る。

中田力(なかだつとむ)|1950年生まれ。新潟大学脳研究所・統合脳機能研究センター長。東京大学医学部を卒業後、渡米しカリフォルニアで臨床医になる。ER(救急救命病棟)で診療を続ける傍ら、人体内部の働きを観察できるファンクショナルMRIの開発に参加する。1992年にカリフォルニア大学教授、1996年に新潟大学教授に就任し、人間の「こころ」の科学的解明を目指した研究を行っている。著書に「脳の方程式 いち・たす・いち」「脳の中の水分子」などがあり、ヒトの“意識”の存在には脳内部の水が重要な役割を果たしているという独自の仮説を提唱している。
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NHK総合 30min 2009-03-03 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo (MPEG-1)

>>>録画ミスにより次週予告の25MB分しか入っていなかったので消去した





●爆笑問題のニッポンの教養 「学校は何も教えてくれない?」 〜教育社会学・広田照幸〜

学級崩壊、いじめ、青少年犯罪など、教育をめぐる話題は絶えることがない。これらを「現代教育の危機」として報道するメディアの論調を、独自の研究とデータをもとに批判してきたのが、気鋭の教育社会学者・広田照幸だ。広田が得意とするのが、独自の歴史的調査と文献研究によって、教育をめぐる「事実」を浮かび上がらせる手法。明治以来脈々と続く日本の「受験戦争」や「不良」の問題を、浪人生の日記やローカル新聞の三面記事などを手がかりに当時の人々の生の声から丹念に読み解き、教育現場の真実に光を当ててきた。まことしやかな教育言説を次々に覆しながら、広田はむしろ「教育には何ができないか」をもっと考えるべきだと主張する。教育の未来像はそこから描くしかないと語る広田は、近年推し進められている教育改革論議にも疑問を投げかける。日頃から、理想の教育や教師に対する持論を語る爆笑問題の太田。教育に、一体何ができるのか。爆笑問題が、気鋭の教育社会学者と揺れる学校教育について語り合う。

広田照幸(ひろたてるゆき)|1959年生まれ。1995年東京大学大学院教育学科研究科博士課程修了。教育学博士。南山大学助教授、東京大学大学院教育学研究科教授などを経て、2006年より現職。著書に「陸軍将校の教育社会史」(サントリー学芸賞受賞)「日本人のしつけは衰退したか」「教育には何ができないか」など。
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NHK総合 30min 2009-03-(2009-03-10の再放送)
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●爆笑問題のニッポンの教養 「この世は“破れ”ている」 〜素粒子物理学・益川敏英〜

番組もいよいよ三年目に突入!今年度最初に訪れるのは、いま日本で最も有名な科学者、2008年ノーベル物理学賞受賞者である益川敏英・京都産業大学教授だ。益川の研究対象は、その大きさがわずか10兆分の1センチ以下という素粒子の世界だ。その中でも、特にクオークと呼ばれる素粒子の性質を、世界で初めて見抜いたことで知られている。1973年益川は、クオークの種類は、理論的に考えると少なくとも6種類以上存在するはずだと予言した。まだクオークは3種類しか確認されていなかった時代のこと、当時の物理学者の中でこの予言を信じる者はほとんどいなかったという。しかし、その後1994年までに、未確認だった残りのクオーク3種類が全て発見され、益川の予言の正しさが実証された。このことが、今回のノーベル賞受賞に至っただけでなく、「なぜこの世が存在しているのか」という根源的な問いに答えることも可能にした。世界の始まりの解明に深い関わりをもつといわれる益川の研究が明らかにしたこととは、一体何なのか? 番組初のノーベル賞学者に立ち向かうのは爆笑問題。知のゲリラ戦士・太田と、筋金入りのあまのじゃくとして知られる天才物理学者・益川が、それぞれ独自の世界観をぶつけながら、科学の最前線に迫る。

益川敏英(ますかわとしひで)|京都産業大学理学部教授。1940年愛知県生まれ。専門は素粒子物理学。2008年南部陽一郎氏・小林誠氏らと共にノーベル物理学賞を受賞。
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NHK総合 30min 2009-04-06(2009-03-31の再放送)
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●爆笑問題のニッポンの教養 「人口は口ほどにものを言う」 〜歴史人口学・鬼頭宏〜

2005年から、日本の人口は減少を始めた。予測では、今後も減り続け、100年後には現在の3分の1にまでなるという。この減少は何を意味しているのか。一万年に及ぶ日本の人口の変遷を明らかにした歴史人口学者・鬼頭宏は、「我々の暮らす文明が終わっている証拠」だという。鬼頭は長年の研究の結果、日本の人口はこれまで4つの大きな減少・停滞期があったことを明らかにした。狩猟採集〜稲作〜市場経済〜工業化と移り変わってきた日本の文明。人口の減少は、いつもこうした文明の転換点に起きてきたと鬼頭は語る。今、工業化文明の終わりにあるという日本。今後私たちはどう生きればいいのか。鬼頭はこう言う。「我々は過去とは全く異なったライフスタイルを創造すべきである」。今こそ、過去にしがみつくのではなく、新たな生き方を模索する実験の時代だという。人口減少と高齢化の時代に対応した生き方とは何か? 結婚や老後の形はどう変わるのか?爆笑問題と日本の未来について語り合う。

鬼頭宏(きとうひろし)|1947年静岡県生まれ。上智大学経済学部・大学院地球環境学科教授。慶応義塾大学院経済学研究科博士課程満期退学。専攻は歴史人口学、日本経済史。著書には「日本二千年の人口史」「人口から読む日本の歴史」「文明としての江戸システム」「環境先進国 江戸」などがある。日本人口学会賞、日本生活学会今和次郎賞。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「永久エネルギー誕生!」 〜触媒化学・原亨和〜

私たちの生活には、ナイロン・プラスチックから医薬品まで、石油を原料とした化学物質があふれている。これらを産み出しているのが「触媒」だ。触媒とは、それ自体は変化しないで特定の化学反応を促進する物質のこと。石油資源は硫酸を触媒とすることで、様々な化学物質へと変化する。しかし、石油資源そのものの枯渇に加え、硫酸触媒は再利用ができず、使い捨てにされているなど様々な問題を抱えている。これを一挙に解決するものとして期待されているのが、硫酸を固体化した「カーボン固体酸」だ。カーボン固体酸は、何度でも再利用が可能なだけでなく、雑草や木くずを砂糖に変え、そこから石油に代わるバイオエタノールを簡単に作りだすことができるという画期的な触媒だ。これによって、ほとんどの石油化学物質を、石油枯渇後も安価に生産することが可能になるという。この新しい触媒を作り上げたのが、東京工業大学で触媒化学を研究する原亨和(はらみちかず)教授。今回は、触媒の不思議な世界を紹介しながら、永久エネルギーの実現が人類に何をもたらすかについて爆笑問題と議論する。

原亨和(はらみちかず)|東京工業大学教授 機能セラミックス・触媒 1965年生まれ。1986年 東京理科大学理学部化学科卒業。1996年 東京工業大学資源化学研究所触媒化学部門助手を経て2006年より現職。 カーボン固体酸の開発により、2006年サイエンス・アメリカ誌によって世界で注目される研究者50人に選ばれる。
原亨和研究室 http://www.msl.titech.ac.jp/%7Ehara/top%20revision.html
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●爆笑問題のニッポンの教養 「シンプル最高/再考」 〜デザイン思想・原研哉〜

「デザイナーズマンション」や「デザイン家電」など、“デザイン”という冠のついた商品があふれ、刺激的なスタイリングをデザインと称する風潮がある。しかし、そもそもデザインとは、付加価値ではなく,形の合理性を探り当てる営みである。それは時に「シンプル」という言葉に短絡されがちであるが、日本を代表するグラフィックデザイナーであり、武蔵野美術大学教授・原研哉は、「シンプル」という言葉をこそ捉え直すべきだ、と主張する。果たして、原の考える「シンプル」とは何か?原にとってシンプルを再考することは、日本人デザイナーとしての自身のアイデンティティを再考することでもある。“何もないが、すべてある”。茶の湯の精神のように、簡素の中に想像力を働かせて豊かな幻想を感じさせることこそが、日本が世界に誇る“シンプル”の思想だと言う原。過剰な装飾を一切排除したその作品の数々は、世界のデザイナーや研究者から高い評価を得ており、国内外でいくつもの賞を受賞してきた。デザインの本質とは何か? デザインから見えてくる日本文化の独自性とは何か? 日本から世界へ、新しいデザインの在り方を問いかける第一線のデザイナーと爆笑問題が、徹底的に語り合う。

原研哉(はらけんや)|グラフィックデザイナー。武蔵野美術大学基礎デザイン学科教授。日本デザインセンター代表。長野五輪開閉会式プログラムや愛知万博プロモーションなどを手がけるほか、様々なクリエイターたちとの企画展もプロデュース、2000年世界インダストリアルデザインビエンナーレ大賞を受賞。無印良品広告キャンペーンでは2003年度東京アートディレクターズクラブグランプリを受賞。著書『デザインのデザイン』で第26回サントリー学芸賞を受賞。日本文化に根ざしたデザインの思想を提案する世界的なグラフィックデザイナー。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「ヒトと殺しと男と女」 〜進化生物学・長谷川眞理子〜

なぜヒトはヒトを殺すのか? この深遠な問いに進化論の立場から挑む科学者がいる。進化生物学者・長谷川眞理子。日本進化学会会長である。進化論による殺人の研究は、動物としてのヒトが進化の過程で身につけた特質を解明することを目的としている。従って殺人を研究するに当たって長谷川は、個々の殺人がどのように起きたのかを分析するのではなく、国など大きなヒトの集団を一つの単位として全体の傾向を分析する手法を取る。このアプローチがあぶり出した事実に「世界中どんな社会でも最も殺人を犯しやすいのは20代前半の男性だ」というヒトの驚くべき性質がある。長谷川はこの事実からヒントを得て、日本の殺人を調べてみることにした。過去100年間の殺人統計や3000件以上に上る殺人事件の裁判記録を調べた結果、長谷川は世界でも稀な現象をそこに見出すことになる。日本の殺人には全体として、ある非常に特殊な傾向がある・・・。それは、一体どのようなものなのか? あくまで人間の動物的な側面に注目して人間の本質を問い続ける長谷川の議論に、知のゲリラ戦士・太田は何を思うのか。気鋭の女性科学者と爆笑問題が、「ヒトがヒトを殺す」進化論的意味について語りあう。

長谷川眞理子(はせがわまりこ)|総合研究大学院大学先導科学研究科教授。東京都生まれ。専門は進化生物学・行動生態学。ニホンザルの母子関係の研究からスタートし、生物の繁殖行動の進化がどのように行われているかを研究してきた。近年は人間行動を進化論の視点から読み解く研究も活発に行っている。無類のダーウィン好きとしても著名。
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<受信障害により映像全体に、少しザラついている>
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●爆笑問題のニッポンの教養 「人類よ 声を聴け」 〜文化人類学・川田順造〜

文化人類学の巨人・川田順造。パリ大学で日本人としては初めてアフリカ研究の博士号を取得、60年代よりアフリカに9年間滞在し、フィールドワークを重ねてきた。世界を驚かせたのは、西アフリカのブルキナファソに住むモシ族の、文字を持たない社会の研究だった。そこには豊かな“音”の文化があった。モシ族は太鼓の音の高低を精妙にたたき分けて民族の歴史を物語る。川田は、文字を持たない彼らは遅れた文化ではなく、人類文化の別の形なのだという。そしてむしろ印刷技術やインターネットで文字に支配された我々の方こそ、彼らに学ぶべきことがあると説く。人類は文字によって知恵を保存し洗練することを可能としたが、一方で一人ひとりの固有の声が持つ「責任」や、「コミュニケーション」の質の低下を招いているという。太鼓がしゃべり、「こんにちは」「さようなら」「ありがとう」といった表現が日本語よりはるかに複雑になっているモシ族の文化に爆笑問題がカルチャーショック。太田光が独自の言語観を披露する。川田がアフリカから持ち帰った仮面や装飾品で埋め尽くされた自宅で、秘蔵コレクションを開陳しながらトークする。我々が文字を得て何を失ったのかが今宵、明らかとなる!?

川田順造(かわだじゅんぞう)|東京外語大名誉教授、神奈川大学客員研究員。ユネスコ世界遺産の相談役を務める。1934年東京生まれ。東京大学卒業後、パリ大学のレヴィ=ストロースのもとで学び、 日本人としては初めてのアフリカ研究博士号取得。9年間西アフリカに滞在、無文字文化を研究。94年にフランス政府から文化功労賞、01年に紫綬褒章受賞。いまもアフリカ、ヨーロッパ、日本国内で旺盛なフィールドワークを続けている。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「博士の愛した『イノチ』」 〜複雑系科学・池上高志〜

まるで生きているように動きまわり、時に分裂し、やがて死んだように活動を停止する物質。細胞膜のようなものを持ち、パソコンのなかで動く不思議なモノ。これら「半生命」というべきものを作り出し、世界の研究者を驚かせてきたのが、複雑系科学の研究者・池上高志東大教授だ。池上は、細胞やDNAの分析など従来のやり方とは全く違う方法で生命とは何かを問い続けている。複雑系は「21世紀の科学」といわれる。ある問いについて答えを得るとはどういうことか、どんな分かり方をすることが妥当か、手垢の付いていない道筋で考え理論構築を試みる学問だ。池上の研究テーマは人工生命。これまで池上は、前述の物質やパソコン上の細胞だけでなく、音楽に合わせ自律的な動きをするロボットなども製作している。生命ではないが、非生命とも言えないような中間層「半生命」を生み出し続けているのだ。実は、「生命とは何か」という問いについては、確かな定義がない。そこで池上は、人工生命に取り組み、考えることで、新しい生命理論の構築を目指しているのだ。それは地球外生命をも含む、これまでにない生命理論だともいう。常識や既成の概念の枠を越えた池上の研究に対し、爆笑問題はどう反応するのか。

池上高志(いけがみたかし)|東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻 広域システム科学系 教授。1961年長野県諏訪市生まれ。89年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。京都大学、神戸大学等を経て、94年東京大学大学院准教授、2008年より現職。趣味は三葉虫の化石集め、読書(特に小説)。落語も好きで最近は昔々亭桃太郎がお気に入り。
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●爆笑問題のニッポンの教養 「『時間』という名の怪物」 〜実験心理学・一川誠〜

大人になると時間の流れが速く感じられるのはなぜか?苦手な上役と一緒だったり、退屈な会議に出ていると、なぜ時間は長くなるのか?そんな身近な疑問から、人間の知覚認知の処理過程まで、「時間」という対象と格闘しているのが、実験心理学者・一川誠(いちかわ まこと)だ。一川は、物理的時間ではなく心的時間としての時間の特性を研究してきた。人が置かれた状況などによって、どう時間は変化していくのかということである。身体の代謝の変化による時間の感じ方の違い、止まっているモノを見るよりも、動いているモノを見る方が処理時間が短いという認知特性、死という個人的時間の限界に向かっているのにそれを見つめない自己防衛機能…。一川はそうした研究から、人間がいかに時間の特性を知らないで生きているかを明らかにしている。そして一川は現代日本を、人類史上例を見ない、時間に支配された文明だと考える。「時間の厳密化」「時間の高速化」「時間の均質化」である。かつては太陽の運行と順応し、歩くスピードで物事をはかり、人それぞれが個人の時間を持っていた生活から、わずかな間に激変した社会の状況。その先には、どん・u桙ネ未来が待ち受けているのか。一方、爆笑問題は、まさに時間に追われる日々を送っている。二人を心理学の実験室に閉じこめ、それぞれの時間感覚をはかるなど、実験も取り入れながら時間の不思議に迫る。

一川誠(いちかわまこと)|千葉大学文学部行動科学科准教授。1965年宮崎県生まれ。大阪市立大学卒業。山口大学工学部助教授を経て現職。 実験的手法を用いて、人間の時間や空間の知覚認知過程や感性の特性について研究を行っている。
(text from NHK site)

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NHK総合 30min 2009-06-23 Air check by Sony Giga Video Recorder v4 Stereo (MPEG-1) --->EL1200









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