VD-239

SP
60min
45min


NHK教育/NHK総合



●新日曜美術館 「ノーマン・ロックウェル」 〜アメリカが見た夢〜

いま、ニューヨークで連日、行列のできている展覧会がある。
全米7都市を巡回して最終地のニューヨーク・グッゲンハイム美術館に到着した「ノーマン・ロックウェル展」である。
ロックウェル(1894〜1978)は、週刊誌「サタデー・イブニング・ポスト」の表紙イラストを40年にわたって描き、
広くアメリカの人々に親しまれてきた画家だ。彼の作品に描かれるのは、いたずら好きの少年たちや
映画スターにあこがれるおしゃまな少女。クリスマスの食卓を囲む家族の姿など、
アメリカ人なら誰でも思い当たる日常生活の一コマである。
温かなユーモアをたたえたその世界はまさに「古き良きアメリカ」という言葉にふさわしい。
晩年には、人種差別問題・人類初の月着陸など、アメリカの経験する歴史的出来事も、画題に取り上げた。
彼の70年近い画業はそのまま、アメリカの20世紀を映し出す鏡となっている。
20世紀は、機械文明と大衆文化に支えられたアメリカの世紀であった。
その時代が、超高層ビルとジャンボ旅客機の衝突という未曾有の事件により、目の前で崩れ落ちようとしている。
あらゆる文明は終わりを迎える。しかし、どの文明にも、奇跡のような輝きを放つ、黄金時代があった。
ロックウェルの絵に向かうニューヨークの人々は、その懐かしい景色を求めているようである。
番組では、ロックウェルの作品を通して、われわれが、親しんできた“アメリカの世紀=20世紀”の輝きと影を振り返る。

ゲスト:黒田征太郎

2002-03-03 STEREO



●にんげんドキュメント 「生涯現役 90歳のエンジニア」

井上和平さん、90歳。東京の冷凍機メーカーに勤める現役のエンジニアである。
戦後すぐに今の会社に勤め、一貫して技術開発の仕事を続けてきた。
会社の定年は60歳だが、仕事への熱意が認められて働き続けている。
井上さんは、これまで300件を超える特許を取得し、新技術の「種」を育てることに力を注いできた。
去年暮れ、研究の第一線から退いた井上さんの元に若手技術者からSOSが舞い込んだ。
井上さんが発案し、若手によって進められてきた新製品開発が壁にぶつかったのだ。
この新製品は、小型冷凍機。冷媒として、フロンガスの替わりにアンモニアを使う、極めて困難な技術に挑んでいる。
環境問題に敏感なコンビニエンスストアやスーパーを顧客に定めた、社運をかけた大プロジェクトだ。
井上さんの経験と知恵は若手の窮地を救うことが出来るだろうか。
90歳のいまも衰えることなく仕事を続け、次々とわき出す「夢=アイデア」を実現するために
奮闘する現役サラリーマンの姿を追う。



2002-03-14 STEREO Dub < S-VHS


video8-120MP


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