VD-344

SP
45min
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NHK総合



プロジェクトX


(69) 「レーザー 光のメスで命を救え」 〜倒産工場と脳外科医の闘い〜

レーザー光線。その強力な出力から「殺人光線」と呼ばれた技術を医療に用い「神の指先」と言わしめた
レーザーメスを開発した男たちがいた。立ち上がったのは脳外科医、滝澤利明。
昭和40年代、脳外科では摘出困難な腫瘍や出血に悩まされ、余命宣告せざるを得ないこともしばしばだった。
「レーザーを照射すれば正確に患部が切れ、しかも一瞬で血管が塞がり出血がない」ことを自ら動物実験で確認した滝澤は、
小さな町工場とともに開発に乗り出した。町工場のメンバーは全員が手に火傷を負いながら開発に取り組んだ。
しかし当時まるで「巨大な大砲」だったレーザー発射装置を手術室に出し入れできるほどコンパクトにし、
直進するレーザー光線を医師の手元まで送り、自在に照射することは至難の業だった。しかも開発から3年後、町工場は倒産。
技術者達は妻子を実家に帰し、債権者から身を隠しながら開発を続けた。昭和50年、様々な困難を乗り越え、
ついにレーザーメスが完成した。残るは医療機器として当時の厚生省から認可を得るための臨床例が必要だった。
昭和54年、滝澤は悪性の脳腫瘍を患い余命1年と宣告された8歳になる女の子の手術に成功。
翌年、レーザーメスの製造が正式に認可された。
一人でも多くの命を救いたいと願う脳外科医と町工場の技術者達の執念のドラマを描く。


2001-10-09 STEREO



(70) 「魔法のラーメン82億食の奇跡」 〜カップめん・どん底からの逆転劇〜

昭和46年。20世紀の食生活を劇的に変えた一つの食品が登場した。
お湯を注いで3分、いつでもどこでも食べられる魔法のラーメン、「カップめん」である。
高度経済成長のもと、寸暇を惜しんで働く日本人の胃袋を満たしただけでなく、
世界中の飢餓や災害の現場に欠かせない貴重な食料となった。年間消費量 は世界で82億食。メイドインジャパンの代表格である。
開発したのは、日清食品の若手技術者たち。当時、会社は「ラーメン戦争」と呼ばれる他社との熾烈な価格競争で業績が悪化していた。
社長の思いがけない発想をもとに、自らの命運をかけたカップめん開発が始まる。
開発は困難を極めた。カップの形に合わせためんは、中まで火が通らない。
一日20回にも及ぶ試食で、メンバーの体重は10キロも減った。ようやく作った試作品も、問屋から「食べ物ではない」と拒絶された。
逆境の中、食品加工技術の限界に挑んだ若者とアイデア社長の熱き闘いを描く。

2001-10-16 STEREO


video8-120MP


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