VD-438

SP
45min×3


NHK総合



プロジェクトX


(4) 「ガンを探し出せ」 〜完全国産・胃カメラ開発〜

人間の体内をのぞき、ガンを早期発見したい…。医学界、積年の夢を世界に先がけて実現したのは、
30代の若き日本人医師と技術者によるタッグ・チームだった。
昭和24年、東京大学附属病院の副手だった宇治達郎氏(30歳)は、死因の上位を占める胃ガンを
早期発見するため、わずか直径12ミリのカメラの開発をオリンパス光学に持ちかけた。
欧米でも不可能と思われていた超小型カメラの開発――宇治医師と技術者は、常識を超えた発想で難問に挑んでいった。
レンズは顕微鏡磨きの名人に依頼、フィルムは市販の35ミリを6ミリ幅に切って利用。
そして、何よりも一番難しかったのは、5ミリの電球だった。職人が何度も改良を繰り返し、ようやく完成した。
敗戦間もない日本で、斬新な発想と、何にでも挑戦しようとする町工場との連携を武器に、
世界が称賛する「胃カメラ」を完成させた男たちの熱気を伝える。

ゲスト:女優 いしだあゆみさん/電球職人 丸山政人さん


2000-04-18 STEREO



(5) 「世界を驚かせた一台の車」 〜名社長と闘った若き技術者たち〜

アメリカの「マスキー法」に定められた厳しい排ガス規制を初めてクリアし、
世界をアッといわせたホンダの「CVCCエンジン」。驚異的な低公害エンジン誕生の陰には、
社長・本田宗一郎氏と若き技術者たちの激しい格闘の物語があった。
昭和44年、人気車種に欠陥が見つかったことから、会社存亡の危機に立たされたホンダは、
20代の技術者を中心に"低公害エンジンプロジェクト"を立ち上げる。
先発大企業の技術の「改良」を試みる若手に対し、独自技術の開発にこだわる社長・本田宗一郎氏。
4年後、プロジェクトは、F1レースで培ってきた「ガソリンを徹底的に燃焼させる」技術を
一般 エンジンに持ち込み、全く新しい方法で低公害化を実現する。
「これで世界一の自動車会社になる」と喜ぶ社長に、若手は「私たちは社会のためにやっているのだ」と反発した。
この言葉を聞いた本田宗一郎氏は「自分の時代は終わった」と、まもなく社長の座を降りる。
試行錯誤のエンジン開発の陰で繰り広げられた、名社長と若手技術者たちの世代を越えた心の交流を描く。

ゲスト:元F1ドライバー 中嶋悟さん/女優 毬谷友子さん/元本田技術研究所 渥美実さん


2000-04-25 STEREO



(6) 「妻へ贈ったダイニングキッチン」 〜勝負は一坪・住宅革命の秘密〜

「もはや戦後ではない」といわれた昭和30年は、東京への一極集中か始まった年だった。
年間30万人ずつ膨れ上がる東京の人口。国は日本住宅公団を設立し、住まいの大量供給に
乗り出したが、住宅一戸当たりの建設費はおよそ70万円、床面積は13坪がギリギリであった。
「狭いながらも楽しい我が家」は造れないだろうか…。男女3人の建築家が、
1センチもおろそかにせずにすむ設計に取りくむことになった。
公団の初代住宅計画部課長・尚 明(しょう・あきら)氏は、沖縄・琉球王朝の流れをくむ名家に育ったが、
戦災で家を失い、バラック住宅での生活を続けており、北側の寒い台所で震えながら
炊事をする妻・道子さんの姿を見て、南側にキッチンを作る設計を提案。
さらに残業や早朝出勤をする都会生活者の暮らしを研究する中で、
台所に椅子とテーブルで食事を取るスペースを付けたダイニングキッチンの構想が固まっていった。
都会暮らしの憩いの場として、家庭の主婦が働きやすい空間として生み出された「ダイニングキッチン」。
宝くじに当たるより難しいといわれ、人気を集めた「ステンレス流し付き公団住宅」のプロジェクトと、
その背景にあった夫婦愛の物語を伝える。

ゲスト:料理研究家 栗原はるみさん/作詞家 来生えつこさん


2000-05-02 STEREO


video8-150MP


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